Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

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100ドルはまだ高い? インドで35ドルPCを開発

2010-07-23 23:59:59 | Digital Devices

 かつて、「100ドルのPCを作ってすべての子供たちへとどけよう」という理念を持った団体がありました。その考え方は、様々な企業に横取られ、最終的には安くて機能を絞ったネットブックが世に出回ることになり、結果的にPCの値段を押し下げる要因となったのは、また別の話ですが。

 さて、その話が世に出てから早数年。PC業界をおそったデフレの波は、とうとうこんな話を実現させるまでに至りました。

インド、1台35ドルの世界最安ラップトップPCを開発 ロイター

 シバル人的資源開発相によると、このラップトップは学生向けに開発したもので、タッチスクリーンを採用している。世界のメーカーとの間で、量産に向けて協議を開始した。

 同相は記者会見で「マザーボード、半導体、プロセッサー、接続機能などすべてを含め、コストは約35ドルだ。それには、メモリー、ディスプレイなどすべてが含まれる」と述べた。インターネットブラウザー、PDFソフト、ビデオ会議機能なども備えており、ユーザーのニーズに応じて新たな機能を組み込むことも可能だという。

 なんと、僅か35ドル!しかも、今後は10ドルまで下げることを目標とするとか・・・うーん、PCの雑誌を買うか、PCそのものを買うかで迷えるって事ですか?とんでもない時代になったものです。

 実際のところ、「ラップトップ」としてあるだけで「ノートPC」とは書いておらず、さらにタッチスクリーンを備えるという時点で、キーボードを備えないタブレットデバイスであると予想されますが・・・ロイターの英語記事の方には写真が載ってました。間違いなさそうです。  

 上記画像はロイター(http://www.reuters.com/resources/r/?m=02&d=20100723&t=2&i=161631788&w=320&fh=&fw=&ll=&pl=&r=2010-07-23T124325Z_01_BTRE66M0ZCG00_RTROPTP_0_INDIA)より転載。

 中国ではアンドロイドタブレットが数千円で売られている事から考えると、35ドルでは「無理だ!」とは思えないんですよね。さすがに10ドルだと眉唾ですけれど。
 これによって、安価なPCが子供たちに広まる・・・ひいては、PCのリテラシーを持った社会人予備軍が大量に増えるということ。インドの国益を考えると計り知れないでしょう。大量生産に成功したなら、新興国向けの新たな外貨獲得手段としても転用できるかも知れませんし、色々と面白い事になりそうです。

 日本の学校でのPC利用の実態を考えると・・・これが実現した暁には、あっという間に置いてけぼりにされてしまうでしょうねえ・・・



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