Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

Wikipediaをオフラインで見るWikiReader、日本でも発売

2010-07-09 23:35:57 | Digital Devices

 調べ物をする際、国語辞典を引いたり、あるいは図書館へ通ったりと地道な労力を使っていたのも今は昔。分からないことがあればGoogle先生に探してもらうことで、劇的に早く「なんらかの答え」にたどり着くことが出来るようになりました。今では答えを探す能力よりも、答えを取捨選択する能力の方が重要だと思います。

 ウェブ上で調べ物をする際に、いわゆる一般的な事柄について、一番手っ取り早く調べようと思った時にはWikipediaが便利です。ウェブ上の百科事典としてかなり一般的なツールとなっているWikipediaは、日々の疑問の答えそのものが知りたい時や、より深く調べるためのとっかかりとして実に有用ですし、また暇つぶしの読み物としても非常に優秀です。

 そのWikipediaを「オフラインでも手軽に使えるようにしよう」というコンセプトで作られたWikiReaderが、日本語にも対応してまもなく発売予定だそうです。

日英中収録の WikiReader 日本語版、単4電池で1年駆動 engadget

単体Wikipedia 端末 WikiReader に日本語版が登場します。OpenMokoが開発した WikiReader は、モノクロのタッチスクリーン画面に3つのボタンだけを備えたシンプルなWikipedia 引き専用端末。本文データは microSDHCカードにスナップショットの形で納められており、日本語版では日本語に加えて英語・中国語(※)の400万項目が収録されています (※他言語データが存在している場合)。データは定期的に公開されるスナップショットを手動で書き換えて更新できます。

 単4電池2本で1年間駆動という驚異的電池の持ちからも分かるように、WiFiも無ければゲームもないですし、画像も表示できません。市販の電子辞書と比べるとなにぶん心許ない仕様ではありますが、シンプルであることは決してマイナスではありません。調べて読むだけに特化したと考えれば、余計な機能がない分、使い易いとも言えます。また、400万という膨大な収録項目も魅力です。

 とは言え・・・面白いとは思いますけれど、私は要らないですねえ。iPhoneがありますし、家でも職場でもWikipediaにアクセスできる環境は整っています。
 また、人に勧めるにしても、実用的な面から言って普通の電子辞書になってしまいます。12800円という価格も、縮小版とは言えブリタニカを収録している電子辞書と競合しますし・・・おもちゃ以上としては、なんとも訴求点を見つけにくいんですよね。

 電子辞書で使える追加コンテンツとしてならば面白いとは思いますけれど、これしか使えないとなると・・・いっそのこと、Wikipediaのスナップショットを、各電子辞書向けに販売するビジネスモデルの方が面白いのではないか?とか思ってしまいました。