Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

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挑発には乗らない iPhone、SIMロック解除せず

2010-07-14 22:06:45 | Digital Devices

 まあ、普通に考えればそうなのですが、ソフトバンクがiPhoneのSIMロックを解除しないと明言しました。

iPhoneのSIMロック「解除せず」 ソフトバンク asahi.com

 ソフトバンクモバイルの松本徹三副社長は14日、同社が国内で独占的に販売する米アップルの「iPhone(アイフォーン)」について、他社の通信回線で使えないよう制限する「SIM(シム)ロック」を「現時点で解除する考えはない」と明言した。一方で「ソフトバンク携帯を海外で使いたいという需要は認識している」と話し、別の数機種で解除を検討していることも明らかにした。

  この発表は、総務省のSIMロック解除を推進する姿勢を受けて、最初は渋っていたドコモが一転、「全機種解除」の方針を打ち出したことに端を発します。

 現在、日本の携帯電話の通信方式は、ドコモとソフトバンク、イー・モバイルがW-CDMAで、auがCDMA2000という通信方式を使っています。SIMロックを解除しても異なる通信方式では利用が出来ませんので、事実上、三大キャリアのドコモとソフトバンクの二者間で、端末を自由に行き来できるようになります。
 つまり、ドコモのSIMロック全機種解除はソフトバンクへの一方的なプレッシャーであり、それも各キャリアの独自性が薄れるスマートフォン、具体的にはiPhoneを狙い撃ちにしたキャンペーンであると言えます。Android携帯は各社からすでに発表されていますからね。

 それに対して、今回iPhoneのSIMロック解除を否定することで、改めて「挑発には乗らない」「iPhoneはドコモと戦う武器」という立場を鮮明にしたと言えます。一応、総務省へのフォローとして、SIMロック解除を数機種で行うとしていますが、キャリア独自の機能てんこ盛りである以上、効果はやはり限定的になる模様。

 今後、iPhoneがSIMロックフリーになる事はまず無いとは思いますけれど、SIMロックフリー版も発売された場合、海外での事例と同様かなり高くなりそうです。そこまでしてドコモで使いたいか?と考えると微妙なような気がしますけど。
 とにかく、ソフトバンクが明言した以上、iPhoneがSIMロックフリーになることは無いでしょう。すると、ますますSIMロックフリーの意義が問われるような利用状況になりそうですね。それとも、AndroidやWindows Phone 7で使われるようになるのでしょうか?・・・それらの端末がすっごく安く提供されるようになったなら(それこそ2万円とか)、あるいはスマートフォンの世界が変わるかもしれませんね。