Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

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iPhone 4問題、ついにアップルが折れる

2010-07-17 23:59:59 | Thinkings

 最初に断っておきますが、私は先日、iOS 4へのアップデートに伴うiPhone 3Gのレスポンスの悪さに耐えきれず、iPhone 4を予約しました。今回の件について、手に入る前に一定の結論が得られたことをうれしく思っています。

 しかしながら、今回の騒動について、それでもなおアップルを擁護する気にはなれません。バンパー無償提供の発表の際に、こんな声明が一緒についてきたからです。

iPhoneアンテナ問題で盛り上がった一日–最後はApple教信者たちの不条理を指摘してみたけど… TechCrunch

あのイベントには、重要なメッセージが2つあった。最初のメッセージは、iPhone 4のアンテナ問題というものは存在しない。すべての電話機が抱える問題であり*、iPhoneは優れた電話機である。第二のメッセージは、何も問題はないけれどもAppleは全員に無料のバンパーを与える。それにより、存在しない問題がなくなる。〔*: さっそくRIM(Blackberry)が、”うちのアンテナ技術は元々優秀だから、ここで勝手にAppleに道連れにされるいわれはない”と公式に反論声明している。〕

 本来、アンテナ強度が、持ち方一つで通話不能になるくらいまで低下する事を踏まえて、例え他の携帯電話が同様の(軽度な)問題を抱えているとしても、その問題が存在しないとは言いません。また、何も問題が無かったら、やっぱりバンパーは配布しないでしょう。

 少なくとも、ユーザーからのたくさんのリポートだけでなく、複数のメディアからの指摘もあった以上、アップルはこの件についてリコールを決行すべきだったと思っています。これによって、少なくともコンシューマー・レポートとは大きな溝が出来てしまったのではないでしょうか。暗に無能と言ってしまったわけですからね・・・

 今後、このバンパーの配布によって、当面の問題は鎮火することでしょうが・・・これでもなお、くすぶり続ける可能性も無い訳ではない、アップルの体制そのものにまで食い込むような、かなり根が深い問題だと思いますよ。