Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

体型を変えられるマネキンでネット試着

2010-07-22 23:59:59 | Thinkings

 ネットショッピング、利用していますか?私は郊外在住ですので、電化製品や本、CDなど「どこで買っても品質が同じ物」に利用しています。そのほかだと、消費物である食べ物とか。果物とかだと何となく安心です。先日は桃を注文しましたが、おいしゅうございましたよ。

 さて、逆に、ネットショッピングに適さない物といえば、真っ先に思い浮かぶのが衣料品。裾上げをしてもらわなければいけないズボンの類とか、着てみたら意外ときつかったりするシャツの類とか、メーカーによって大きさがまちまちな靴とか・・・とりあえず試着しないと不安な衣類は、やはり実際に見て買えるリアル店舗がいいと思う人が多いみたいです。かくいう私も、足のサイズが人よりもだいぶん大きいので、靴はネットショップではちょっと買えないなあと思っている一人です。

 さて、この一人一人違う体型という問題を、テクノロジーでスマートに解決しようというプロジェクトがこちら。細かくサイズを変えられるマネキンロボットを使って、ユーザーの体型に合わせた「試着」をネットの向こう側で行おうという物です。

動画:10万通りに体格を変えられるマネキンロボ engadget

 というわけでFits.me社がタリン大学のMaarja Kruusma教授と開発したのが、約10万通りに体のサイズを変化できるというマネキンロボ。シャツメーカーのHawes and Curtisと連携し、マネキンロボにシャツを着せて様々な体格での写真をあらかじめ撮影、オンラインサイトの利用者から自分のサイズを入力してもらうことで「あなたが着ればこうなります」と提示します。

 このロボットを使ったサービスを使えば、自分のサイズのマネキンが実際に着るわけですから、シミュレートがよりしやすくなります。これによって、サイズあわせという敬遠要因を軽減することが期待できるわけですよ。
 店側としても、様々なマネキンを用意するよりも、こまかくカスタマイズ可能なマネキンロボ一台の方が便利そうです。何より、一度着せてしまってからサイズを調整していけば、着脱の手間無しに何通りもの写真が撮れますからね。・・・と、このような便利なロボットにも落とし穴・・・というか、オチがありまして。

ちなみに、シャツのバーチャル試着を実現するために撮影される写真は、シャツのサイズごとに2000枚。スマートなのか泥臭いのか評価に困る仕組みですが、画像処理で解決するのではなく、とりあえずロボットに着せてみるという発想にはロマンを感じます。

と言う事は、S、M、L、XLの4サイズですでに8000枚かあ。「今週は新作が20種類、各サイズあるよ!」なんてにこやかに宣言されたら、思わず頭を抱えてしまいそうですが・・・

 なんにせよ、自分がいけないならバーチャルな自分に試着させるというのは確かに合理的・・・さっきの例じゃないですけれど、新製品があまり入ってくると提供側がきついですけど、やっていることは至極まっとうなんですよね。今は上半身だけですけれど、そのうちジーンズや帽子などにも応用出来るようになるかも知れませんね。