CLASS3103 三十三組

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【読書】棋承転結 24の物語棋士たちのいま

2023-10-25 20:55:39 | 読書感想文とか読み物レビウー
棋承転結 24の物語棋士たちのいま  著:松本博文

24人の将棋に関わる人たちへのインタビューと質問への回答でつづった本
棋士、女流棋士それぞれの将棋人生や、思うこと、考えることを率直に語っていて
どれもこれも読みやすいけど面白くて、ずいずい読むことができた
特に、LPSAに関係する人が多くて、あまりよく知らなかったけども
女性の将棋という文化的貢献の大きさを知る機会になって、とてもよかった

すでに引退されていたりする人の次の人生も書かれているので、
女流の先生たちがその後普及に努めていたり、
まったく違うボードゲームの世界で活躍していたりと
様々なありようが見られてとても面白かった
とはいえ、桐谷さんだけ、完全に株の話だけになってたのが気になったんだが
そういう変化球も混ぜつつ、将棋が好きで、それをどうしていこうかと考えての
LPSAであったり、普及活動であったりというのが心に響いた
そしてなにより、やっぱりみんな図抜けて頭いいんだなと思い知る
棋士でいまいち活躍できなかったから医者になるとか、
お父さんが東大の将棋部だったとか、まぁともかく、出来が違う話が多くて面白い

将棋というよりも、将棋界であったり、
その人の人生であったりにクローズアップされているのがよいところで、
その人となりというものが見えてくるようなインタビュー記事が多くて、
谷川先生の語りなんかは、非常にかっこよく、そして感覚や思想に一本の綺麗なものがあると
深く思い知る内容だったと思う

将棋棋士の人間部分を描いた本として
とてもよい一冊だった


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