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ケン坊のこんな感じ。
キーボーディスト、川村ケンのブログです。




今日はT京音大の授業がありまして(こちらの教室にはグランドピアノがありまして、授業中は勿論、休み時間にも弾けるので嬉しいのです。・・・って、休み時間は、あんまりないですけどね)

その後、今回の来日では二度目の、そして、最後のキース・ジャレット・スタンダーズ・トリオのライブに行ってまいりました。

 

最後とかって、言われても、全然実感はなく、

でも、開演が10分くらい押した時には、

「まさかとは思うけど、・・・高齢のゲイリーが(他のメンバーもそれなりに高齢ですが)・・・

 

餅でも喉に詰まらせたりはしてないよな

 

なんて、ちょっとだけ真剣に心配して、

 

こういう心配をするのは、僕たちファンだけでなくて、家族とかなら、もうなおさらなわけだし、

いくら飛行機はビジネスやファーストクラスだとしても(チャーターやプライベートジェットだとしても)、

それでも、世界ツアーなんて、移動だけでも半端じゃなく体力を使うと思いますし(今、やってるだけでも凄いですよ)、

確かに、そろそろ、ゆったりと過ごしても、誰にも怒られないよなあ・・・と思ったりもしたのです。

 

果たして、ゲイリー・ピーコック(77)、ジャック・ディジョネット(70)、キース(68)・・・皆、元気で、にこやかにステージに現れてくれまして、

僕は、その姿だけでも、もう満足の夜でした

 

この開演の遅れは、

おそらく、今夜のトリオとしては最後の来日公演の最後のステージの後、・・・何を食べに行くか、とかで揉めていたに違いない。

「スシ!」

「テンプラ!」

「ミソニコミウデン!」

「ウニイクラドン!」

「ラーメン ト ギョウザ!」

 

・・・何食べたのかなー(大きなお世話)。

 

 

 

しかし、

 

なんであんな音で弾けるのか。

キースの弾いたスタインウェイ。

 

「ね、ちょっとそのピアノ、一瞬でいいから弾かせてみて」

 

と、会場の何人の人が思ったことでしょう。

 ・・・まあ、キースと同じ音なんて出るわけないので、ある意味、これを試すのも怖いことですけど(笑)、でも、ちょっとやってみたい。

 

あ、あと・・・

やっぱりブルースはいいですねえ。

今日も3曲くらいありましたが、

なんだか、会場も盛り上がるし、嬉しくなっちゃったなー

キースみたいなブルース、弾けるようになりたいですなあ(キースは、ほんとに黒人みたいなリズムでブルースを弾くですよ。でも、黒人のそれともまたちょっと違う、オリジナルのフレーズが沢山入ってて、かっこいいのです)。

がんがろうー

 

 

ときに、キースという人は、即興(インプロヴィゼーション)でピアノを弾く世界一の達人で、

同じことは二度としない、二度と同じフレーズは弾かないぞ、

というほど、徹底して決まったことをやらず、

新しいことに挑戦し続けている人ですが(それでいて、この世のものとは思えないような美しいピアノを弾くのですから・・・)、

 

泊まるホテルは、何十年も、いつも一緒。

ホテルの部屋まで、必ず、一緒。

いつも、同じ時間に起きて、

同じお店で朝食を食べて、

同じコースを決まった時間散歩して、

そして、会場に入る

 

そして、その日だけの、誰も、・・・弾く自分すらも聴いたことがない、新しい演奏をする。

 

そんな人なのです。

 

今日はトリオでしたから、キースだけの即興パートはそんなに多くはないのですが、

それでも、トリオの演奏の楽しさと同じくらい、

キースファンとしては、ピアノソロの即興の美しさに、心奪われてしまいました。

 

ならば僕も、

 

同じお店で、同じものを食べて、同じように会場に行ってみる(笑)。

先週とは、ちゃんと違うんですよ。

 

席が隣なのと(写真が同じになっちゃうので、ブログの為にね(笑))、

今日のは、

 

 

・・・大盛り、なんです(玉子が二つが目印)。

 

トリオのライブも、大きな盛り上がりのうちに終了。

キース・ジャレット・スタンダーズ・トリオ、30年間、本当にどうもありがとうございました

 

ではー。



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