
なぜに、ビールの最初の一口が最高か、と思いを巡らせますと。
「よし、緩んでよし」
的な、……普段はネクタイはしませんが、たぶん、それをシュッと緩める時のような、
そんなセレモニーなんじゃないかな、と思うんですよね。
酔う、という意味では、一口目よりも、さらに後になった方が酔うわけですが、
でも、最初の一口の、あのスイッチの入り……いや、どっちかといいますと、オフり具合は、
何物にも代えがたいもののように思っております。
サラリーマン風の方が、お昼時のランチでビールを飲んでいるのを見ることも多いですし、
ミュージシャンでは、もう、飲みながら仕事、といいますか(笑)、
楽器を演奏したり、歌ったり、しかも、それが飲まない時よりも俄然好調だったりする方というのも、いらっしゃるのは事実だと思います。
僕は、まあ、飲むとそれなりに普通に酔いますので、
特に演奏は出来ないといいますか、楽器のあるバーなどで、
「やっほーい」とピアノに向かうことはあっても、
でも、結果として、それが後から聴いても納得のいく演奏になっているかというと、まあ、ちょっとアレになってしまいますので、
僕は、レコーディングであっても、ライブであっても、基本的に演奏前には飲まないのです。
が、飲むのは、大好きで(笑)。
なので、「よっしゃ、飲むよー」と、GOサインが出たら(自分の中で)、
そしたら、もう楽器にも、楽譜にも向かわず、
ただただ、えへらえへら、と飲むのが大好きです。
何よりも、美味しいおつまみを傍らに、
あとは、大好きな映画や音楽などを肴に、大好きなお酒を楽しむ。
……これが、最高。
「いやあ、最高だなあ」って思えるように飲める、っていう状況が最高なんですよね

。
その為にも、一生懸命、頑張ろうと。
今日は母親に会いましてね。
「最初は楽しいって言って通ってたのに、いつのまにか、あんなにも『もうピアノが嫌』だと言って、最後には何度も『もう辞めさせて
』と泣いたあなたを見て、泣いたわ。
……でも、良かったね。何がどうなるかなんて、わからないわね」
と言ってもらって、
僕は、
「ごめん。でも、感謝してるよ」
としか。
ビール片手にね。
となれば、
大げさでなく、人生を変えるものは、すぐ目の前にあるのではないか、と思ったりもして。
面白いものですねえ
。
あ、ここはビールの方じゃなくてね

(笑)。
確かに、そっちも、ある意味、人生を変えるものでもありますが
(笑)。
ではー。