本日は、六代目中村勘九郎襲名披露公演で博多座に行きますので、少し
早目の時間ですが感想アップです。
「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」など、独特の人間描写に異才を放つウェス
・アンダーソン監督が、彼ならでわの手法で製作した一種のコメディです。
楽しみにしていたので早速見てきました。
1960年代の米東海岸ニューイングランド沖に浮かぶ小さな島が物語の舞台
です。
この舗装道路もない島で、仰天するような事件が起きます。ここの環境にな
じめない12歳の少年サムと少女スージーが、置手紙を残して駆け落ちして
しまったのです。
島で唯一の警察官シャープ警部や、ボーイスカウトのウォード隊長、スージ
ーの両親ら、周囲の大人たちは2人を追いかけ、やっとムーンライズ・キング
ダムの美しい入江で自由に過ごしている二人を捜し当てます。
果たして二人の恋は実るのでしょうか・・・。
ウェス・アンダーソン監督作品には常連のビル・マーレイ、ジェイソン・シュ
ワルツマンをはじめ、ブルース・ウィリス、エドワード・ノートン、フランシス・
マクドーマンド、ティルダ・スウィントンら豪華キャストが出演しています。
なんと言っても主役は駆け落ちする二人の少年少女で、やることなすこと
がユニークで目立ちます。
二人を取巻いて全て脇役ですが、「ダイ・ハード」などでいつもは大暴れの
ブルース・ウィリスが、今回はしがない警官役に、そしてエドワード・ノート
ンは少し間抜けたボーイスカウトの隊長役で出演しているなど、意表をつ
いたキャスティングも見ものです。
私的には、こんな変てこな子どもの物語ってあまり好きではないのですが、
スタイリッシュな映像も素敵だし、1960年代の時代感覚がまた楽しめるし、
ウェス・アンダーソン・ワールドを楽しむあまり、余計な事は忘れて見入って
しまいました。