映画が中心のブログです!

中島けんです。新しい映画や舞台の感想を中心に、大映の思い出、海外旅行・地元の話題などを写真付きで書かせていただきます。

映画 「 ムーンライズ・キングダム 」

2013年02月22日 | 日記

   

     本日は、六代目中村勘九郎襲名披露公演で博多座に行きますので、少し
     早目の時間ですが感想アップです。
     「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」など、独特の人間描写に異才を放つウェス
     ・アンダーソン監督が、彼ならでわの手法で製作した一種のコメディです。
     楽しみにしていたので早速見てきました。

     1960年代の米東海岸ニューイングランド沖に浮かぶ小さな島が物語の舞台
     です。
     この舗装道路もない島で、仰天するような事件が起きます。ここの環境にな
     じめない12歳の少年サムと少女スージーが、置手紙を残して駆け落ちして
     しまったのです。
     島で唯一の警察官シャープ警部や、ボーイスカウトのウォード隊長、スージ
     ーの両親ら、周囲の大人たちは2人を追いかけ、やっとムーンライズ・キング
     ダムの美しい入江で自由に過ごしている二人を捜し当てます。
     果たして二人の恋は実るのでしょうか・・・。

     ウェス・アンダーソン監督作品には常連のビル・マーレイ、ジェイソン・シュ
     ワルツマンをはじめ、ブルース・ウィリス、エドワード・ノートン、フランシス・
     マクドーマンド、ティルダ・スウィントンら豪華キャストが出演しています。

     なんと言っても主役は駆け落ちする二人の少年少女で、やることなすこと
     がユニークで目立ちます。
     二人を取巻いて全て脇役ですが、「ダイ・ハード」などでいつもは大暴れの
     ブルース・ウィリスが、今回はしがない警官役に、そしてエドワード・ノート
     ンは少し間抜けたボーイスカウトの隊長役で出演しているなど、意表をつ
     いたキャスティングも見ものです。

     私的には、こんな変てこな子どもの物語ってあまり好きではないのですが、
     スタイリッシュな映像も素敵だし、1960年代の時代感覚がまた楽しめるし、
     ウェス・アンダーソン・ワールドを楽しむあまり、余計な事は忘れて見入って
     しまいました。

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 周・辺・雑・記 ~ (お石茶屋のことなど)

2013年02月21日 | 日記


                ↑ これがあの"飛梅"です。

     天候不順が続いていた福岡ですが、昨20日は朝から澄み切った青空の快晴。
     早速家人を連れて出かけることにしました。

     行先は梅の花が見ごろに近い太宰府天満宮です。様子は添付の写真をご覧
     頂きたいのですが、天満宮の門前町を歩いていて、昨日は韓国人の団体が目
     立ちました。経済事情が少し変わったので、以前よりは来やすくなったのでしょ
     うね。

     初詣ではあまりの人の多さに、行きそこなった「お石茶屋」にも寄り、太宰府名
     物"梅ヶ枝餅"を食べました。ここでは注文してから焼き始めるので、出来上が
     りをふうふう言いながら食べるのですが絶品です。

     お石茶屋は太宰府天満宮本殿の裏側にある梅園の一番奥にあります。
     明治32年生まれの江崎イシさんは、筑前三大美人の一人といわれ、大正の作
     家・田山花袋は「九州でもあれほどの美しい女はあるまい!」と言っていたそう
     です。

     母親がやっていた"茶興"という茶屋を継いで店名を"お石茶屋"としましたが、
     その美しさと名声は中央にまで聞こえ、ここを訪れた方々に高松宮殿下、野口
     雨情、吉井勇、犬養毅首相、松岡洋右、松永安左衛門、緒方竹虎などの名前
     が並びます。
     佐藤栄作首相も旧国鉄二日市駅長時代から大臣になっても度々顔を見せてい
     ますし、長谷川一夫・高峰三枝子も名を連ねています。
     さだまさしは、"飛梅"の曲にこのお石茶屋を歌い込んでいますし、お店の前に
     ある吉井勇の歌碑にはこのように刻んであります。

       太宰府のお石の茶屋に餅食へば
        旅の愁いもいつか忘れむ

     更に、お店の横にある赤煉瓦造りのトンネルは、筑豊の炭鉱王・麻生太吉が、
     おイシしゃんが遠回りせずに自宅からお店に通われるようにと掘ったトンネル
     ということで、新聞などに大きく取り上げられましたが、これは近くにある竃門
     (かまど)神社参拝や宝満山登山人のたのに造ったというのが真相のようです。
     そんな噂が流れるくらい彼女の美貌と人気は素晴らしかったようですよ。

     そんなことで、皆さまも太宰府天満宮に行かれる機会がありましたら、是非と
     も"お石茶屋"へお立ち寄りください。
     店内には当時のお石さんの写真が飾ってありますが、若い頃の田中絹代さん
     に一寸似ている感じです・・・。

  
      ↑ 左も右も昨日の太宰府天満宮門前町の風景です。
  
      ↑ 太宰府天満宮境内の風景ですが、結び付けられたおみくじや絵馬が満杯でした。
  
      ↑↓ 上下4枚は境内の梅です。本殿裏の梅園はまだ六分咲きくらいです。
  

   
      ↑上の2枚は"お石茶屋"の表と店内です。
 
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映画 「 ゼロ・ダーク・サーティ 」

2013年02月20日 | 日記

   

     「ハート・ロッカー」でアカデミー賞作品賞、監督賞など5部門を受賞した監督
     キャスリン・ビグロー、脚本マーク・ボールのコンビによる最新作です。
     前作は受賞に相応しい相応しくないで世論は分れましたが、私は非常に評価
     する作品だったので、この新作を心待ちしていた一人です。
     映画は2011年5月2日に実行された、国際テロ組織アルカイダの指導者オサマ
     ・ビンラディン捕縛・暗殺作戦の裏側を事実に基づいてリアルに描いています。

     9・11の同時多発テロ後、CIAは巨額の予算をつぎ込んでビンラディンを追いま
     すが、何の手がかりも得られず焦燥。そんな中、CIAのパキスタン支局に若く優
     秀な女性分析官のマヤが派遣されます。本
     作はその分析官マヤがパキスタンに赴任してからの8年間を追い、彼女が隠れ
     家を探し出す過程をリアルに描いて行きます。
     目的地がパキスタン国内にあるため、作戦実行の許可は中々下りなかったの
     ですが、マヤの執念が実を結び、遂に秘密作戦が始まります・・・。

     テロリストの追跡を専門とするCIAの女性分析官マヤを中心に、作戦に携わっ
     た人々の苦悩や使命感、執念を克明に上手く描き出して行きます。
     どんな映画を見ていても同様ですが、監督の演出力が傑出している場合、一
     種の感動を覚えながらそれを楽しむのですが、この作品はまさしくそれに当て
     はまります。
     脚本が優れていることも相まって、演出の豪快さ骨太さだけではなく、細かい
     カット割りでシーンを丁寧に描き進めて行く手腕は驚嘆もので、ラストの襲撃場
     面は凄い迫力です。しかも監督は女性なのですから更に驚く訳です。図太いで
     すよ、ビグロー監督は・・・。

     それと主人公マヤを演じるのは「ヘルプ 心がつなぐストーリー」「ツリー・オブ・
     ライフ」のジェシカ・チャステインで、これがまた素晴らしい存在感を示します。

     途中でテロ容疑者に対する拷問場面も挿入されていて、アメリカでは上院議員
     から猛烈な抗議があったそうで、それもまたアメリカらしさだと思います。
     今回も内容が内容ですから、問題提起作品であっても娯楽価値は低いし、評価
     もまたまた分れているようですが、上映時間の158分はアッと言う間に過ぎ去り
     ます。どうか是非ご覧ください・・・。


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映画 「 Parker / パーカー 」

2013年02月19日 | 日記

   

     アメリカで人気があるリチャード・スタークの犯罪小説「悪党パーカー」シ
     リーズの1作である「悪党パーカー 地獄の分け前」を、ジェイソン・スティ
     サム主演で映画化したものです。

     プロフェッショナルな強盗として闇社会に生きるパーカーは、同じ目的の
     ために集まった悪党4人組と組んで150万ドルの強盗に成功します。
     しかし、4人組はパーカーに瀕死の重傷を負わせたばかりか、分け前を
     奪って逃走。なんとか一命を取りとめたパーカーは復讐に乗り出しますが、
     その背後に恐ろしい刺客が迫っていたのです・・・。

     振り返えると「悪党パーカー」シリーズ最初のの映画化は、メル・ギブソン
     主演、ブライアン・ヘルゲランド監督の「ペイバック」(1998)以来13年ぶり
     なのです。
     今回の監督は「Ray レイ」のテイラー・ハックフォードで、脚本は「ブラック・
     スワン」のジョン・マクラフリンが担当しています。

     製作サイドはこれをジェイソン・スティサムの当り役にして、シリーズ化した
     いのだそうですが、いつものスティサム作品は理屈抜きに楽しめるアクショ
     ン物なのに、これでは理屈と枝葉の部分の話が面白くないので、このまま
     ではシリーズ化は無理でしょう。
     それにこの主人公には少しでも義感が欠如しているのが不満です。更に、
     久し振りに見た共演のジェニファー・ロペスは、ひと頃の魅力が全く消え失
     せているし、彼女の役柄も良くなく、こんな人物設定だったら不要だったと
     思います。

     ご贔屓のジェイソン・スティサム作品なので、いくらB級作品といえども、そ
     れなりに期待していたのですが、余計なものを詰め込み過ぎて118分とい
     う長尺になり、失敗した作品です。

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大映宣伝部・番外編 / 古い写真の思い出 ( 9 ) 追悼・本郷功次郎

2013年02月18日 | 日記


             ↑ 左から私、藤村志保、本郷功次郎

     かなり前に脳梗塞で倒れたが奇跡的に回復していると聞いていたのに、遂に
     今月14日、心不全で帰らぬ人となった本郷功次郎です。
     心から冥福をお祈ります・・・。

     彼とは大映時代に、スターとなっても飾らない人柄が好きだったし、妙に気が
     合った仲間の一人でした。
     岡山の金物店の息子で、立教大学では柔道をやっていた本郷を、偶然なこと
     から見つけ出して会社に連れて来たのは松山常務でした。
     当時の大映はドル箱映画の一つであった柔道物で、菅原謙二に続くスターを
     見つけて育てようとしていた時期で、俳優になる気など全く無かった本郷を、
     なんとか口説き落として入社に持って行っのだと聞きました。

     松山英夫常務は我々宣伝部の親分格の人で、いまや社会通常語となった「ゴ
     ールデン・ウィーク」の名づけ親でも著名な人です。
     私は松山さんが宣伝担当重役だった頃から薫陶を受けた一人で、後年、松山
     さんは大映存続のためにと、まるで戦争中の特攻隊出撃のような気持ちで出
     向したダイニチ映配の社長でもあったし、私も一緒に出向した一人なので特別
     な思いを抱く方なのです。
     その松山常務が入社させた本郷功次郎なので、売出しには当然ながら力が
     入りました。

     彼とは一緒に多くの仕事をやりましたが、新作のキャンペーンとか、ご挨拶ま
     わりにとても積極的に付き合ってくれて、その付き合いの中には、彼と私しか
     知らない内緒話が沢山あります。
     若かった我々ですからお遊びが中心の話が多いのですが、勝ちゃんを除いて、
     あれだけ遊んだ人は珍しいぐらい若い本郷は遊んだし、付き合った私も私だっ
     たの想いです。

     某大統領の奥様に手を出したと疑われ、暗殺団が来るという話をはじめテンコ
     盛りです。
     亡くなったのだから秘話を話しても構わないかとも考えたのですが、結婚して
     後の彼は奥さんをとても大事にしたと聞いていますので、発表すれば仰天さ
     れるであろう内緒話は書かないことにしました。

     大映が倒産したのが昭和46年(1971)で、私は管理職でったため残務処理を
     やって離れたのが翌47年の5月でした。
     彼と宝塚の男役トップだった古都都との結婚式は、勝新太郎・中村玉緒夫妻
     の媒酌で昭和48年11月25日に本郷の故郷で行なわれ、昭和49年1月11日
     に東京プリンスホテルで友人知人を集めての披露パーティーでした。そういう
     時系列ですから既に大映とは無縁になっていた私でしたが招待を受けました。
     いい男でした・・・。
     
  ↑ 決して上手い役者ではありませんでしたが、熱心に役柄に取り組む好漢でした・・・。
  
  ↑ 左はロケ先で玉緒ちゃんと。 右は、何かで不満タラタラの私・叶順子・本郷。
  
  ↑ 左から志保、上原カメラマンのお父さん、本郷、私。右は私、志保、本郷、弓、酒井京撮所長
  
  ↑ 右は「視界ゼロの脱出」(監督・野村鉄太郎)の指宿ロケで。 右のスナップは本郷と私です。

  

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