シェイクスピア作、蜷川幸雄・演出「アントニーとクレオパトラ」の福岡公演
を観てきました。これまで多くの海外公演を行なってきた蜷川幸雄が、
日本初演を手掛け、彩の国さいたま芸術劇場→福岡・キャナル劇場→大
阪・BRAVAで公演の後、韓国公演が行われるとになっているものです。
「アントニーとクレオパトラ」は、シェイククスピアの戯曲で、1606年にはすで
に上演されていたと伝えられています。
クレオパトラ役の女優さんは、それこそ女優冥利に尽きる・・・といわれ、映画
ではエリザベス・テイラーのクレオパトラ役が強烈な印象で記憶にあります。
物語の背景は紀元前40年のローマ帝国です。
ローマの三執政官の一人であるアントニーは、クレオパトラの色香の虜とな
り、アレクサンドリアにある彼女の宮殿で遊興にふけ、周囲をあきれさせて
います。
そこへ妻のファルヴィアが病気で死んだという報せが入り、アントニーは動
揺しますが、ローマに反逆するポンペイが宣戦布告するという事態に、クレ
オパトラを残してローマに戻るのでした。
ローマに戻ったアントニーは心ならずもオクテーヴィアと結婚、ポンペイとの
和議も整うのでした。
一方、アントニーが結婚したことを知り嫉妬に狂います。
その後、三頭の一人シーザーはアントニーを裏切り、ポンペイにも戦争をし
かけ、全世界を手にしようともくろみ始め、その専横ぶりが許せないアント
ニーは、妻を捨ててクレオパトラの元に戻り、改めてシーザーとの戦いに望
んだものの結果はアントニー側の惨敗となり、クレオパトラはいち早く逃亡、
しかも彼女が自殺したという虚報を信じたアントニーは絶望して自殺。
クレオパトラも毒蛇に自らの胸を咬ませ、アントニーの後を追うのでした・・・。
アントニーには吉田鋼太郎、宝塚を退団した安蘭けいがクレオパトラ、更に
池内博之・橋本じゅん・中川安奈・熊谷真美らの出演です。
舞台前方の幕は歌舞伎の定式幕が使われており、その中央にシェイクスピ
アの肖像が描かれていて観客はまずビックリ。
開演は木がチョンと入って幕が開く仕掛けです。でも私を驚かしたのはそこ
までで、吉田鋼太郎ほか何人かのセリフはよく通るのですが、あとは何を言
っているのかよく判らないし、物語の構成も原作を知っているからようやく付
いて行ける感じで、物語の概要を長々と書いたのも感想を纏めるためでもあ
るのです。
全体的に重厚さが欠落しているし、第一クレオパトラが貧相です。
極言かも知れませんが、今回の「アントニーとクレオパトラ」は蜷川幸雄の
自己満足の舞台だったような気がしてなりません。
前置きが少し長くなりました。以前にも書いたと思いますが、私〈牢壮〉は『東京』に住んでいます。タイトルにも書きましたが、東京の『上野公園』内にある東京国立博物館で『クレオパトラとエジプトの王妃展』と言う展覧会が開催されています。
私〈牢壮〉も『クレオパトラ』に興味と関心を持っているので見に行きました。もう一度、見に行く予定です。その理由は『図録』を買いたいからです。最初に見に行った時は『図録』を買いませんでした。図録を買い忘れたのではなく意図的と言うか敢えてわざと買わなかったのです。観覧料〈入場料〉は一般１６００円、学生１２００円と高価ですが、私〈牢壮〉は『身体障害者』なので身体障害者手帳を見せれば『無料』で入場できます。障害者は『上野公園』内にある上野動物園も手帳を見せると同じく『無料』で入園できます。障害者は都営交通の『無料乗車券』が与えられており、これを見せれば都営バス、都営地下鉄、都電も無料で乗車できます。
〈因みに民営と言うか民間のバス会社が運行するバスは完全に無料ではなく手帳を見せれば運賃は『半額』になります〉。
今回は以上です。牢壮でした。
コメント有難うございます。それにしても、私のブログを随分遡ってご覧いただいたおり、
驚きました。
シェイクスピアは、劇作の原点と考える私は、数年前にシェイクスピアの生家を訪れた
くらいです。
今回の福岡公演は、成功とは言えなかったと思い、感想がかなり辛口になっています。
クレオパトラと言う言葉から私が直ぐに連想するものは何と言ってもアメリカで１９６３〈昭和３８〉年に制作された当時のハリウッドを代表する大女優だった『エリザベス・テーラー』がクレオパトラを演じたそのものズバリのタイトルである『クレオパトラ』と言う映画です。
私もこの『クレオパトラ』と言う映画の２枚組の『ＤＶＤ』を持っていますが、何度見てもとにかく『豪華絢爛』な映画だと思います。日本のみならず全世界の映画の歴史を見てもこれほど『豪華絢爛』な映画はないと思います。豪華絢爛と言う言葉を絵に描いたような映画だと言えるでしょう。
この『クレオパトラ』の映画でクレオパトラの役を演じた『エリザベス・テーラー』は既に故人ですが、ハリウッドが生んだ『スターの中のスター』と呼ばれていた事は知っての通りです。それにしてもエリザベス・テーラー〈リズ〉ほど波瀾万丈の人生を送った人もいないと私〈牢壮〉は思います。
中島さんも知っての通り彼女〈リズ〉は『ゴシップとスキャンダルの女王』とも呼ばれていました。彼女〈リズ〉のスキャンダルの最たるものは何と言っても何度も何回も『結婚と離婚を繰り返したこと』である事は改めて言うまでもありません。中島さんは今は亡き故人であるエリザベス・テーラー〈リズ〉についてどのように思われますか？
今回は以上です。
いつも有難うございます。
エリザベス・テイラーは私も好きな女優さんの一人で、子役時代から彼女の
作品は見ています。
「クレオパトラ」は大映時代でしたが、当時懇意にしていたある映画評論家と
一緒にMGMの試写室で見ました。
評論家が私に、「どう」と聞くので、「このような豪華絢爛の作品に、しかも主演
で出るということは、女優冥利に尽きるね」と話したことを今でも覚えています。
私〈牢壮〉の手元に『芳賀書店』と言う出版社から発行された『シネアルバム⑱エリザベス・テーラー』と言う本があります。この『シネアルバム⑱エリザベス・テーラー』と言う本には『２０世紀のクレオパトラ』と言うサブタイトル〈副題〉が付いています
〈因みに蛇足ながらこの本のタイトルはエリザベス・テイラーではなく『エリザベス・テーラー』となっています〉。
この本は文章よりも写真が中心の本ですが、この本の６９～１１６ページは『エリザベス・テーラー物語』と言う文章が掲載されています。このエリザベス・テーラー物語と言う文章の内容は要するに彼女〈リズ〉の極めて内容が簡略化された〈簡単な〉伝記です。
実は私〈牢壮〉も彼女〈リズ〉の熱烈な大ファンです。何度も繰り返して書いているように私〈牢壮〉は『東京』に住んでいます。中島さんも知っていると思いますが、東京の上野に近い『浅草』と言う所には『マルベル堂』と言う老舗のブロマイド店があります。私はその『マルベル堂』でエリザベス・テイラー〈リズ〉の大きな写真〈ブロマイド〉を買いました。その『リズ』の写真〈ブロマイド〉をパッチング加工〈ＭＳパウチ加工〉して大切にしています。
今回は以上です。
いつもお立ち寄りいただき有難うございます。
マルベル堂はほとんど毎日のように前を通っていました。
エリザベス・テイラーについての私の想いは、先に述べさせていただいたので
省略します。