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中島けんです。新しい映画や舞台の感想を中心に、大映の思い出、海外旅行・地元の話題などを写真付きで書かせていただきます。

映画 「メイジーの瞳」 & 「ハロー!純一」

2014年02月19日 | 日記

   

     「メイジーの瞳」
     既に2012年の東京国際映画祭コンペティション部門で、「メイジーの知ったこと」
     のタイトルで上映された作品ですが、今回は題名を改めて一般公開されました。
     監督はスコット・マクギーとデビッド・シーゲルの共同監督で、健気な6歳の女の
     子の瞳に映った身勝手な大人たち、愛情と葛藤、家族の形を描いた内容です。

     ロック・ミュージシャンの母(ジュリアン・ムーア)と、美術商の父(スティーヴ・クー
     ガン)の間に生まれた少女がメイジー(オナタ・アプリール)6歳です。
     日頃から喧嘩ばかりの両親は離婚を決め、メイジーはそれぞれの家を行ったり
     来たりしています。
     父はシッターだったマーゴ(ジョアンナ・ヴァンダーハム)と暮らし始め、母は年下
     のバーテンダー、リンカーン(アレクサンダー・スカルスガルド)と結婚。
     メイジーは学校のお迎えを忘れられても、急用で大人たちの間でたらい回しにさ
     れても、じーっと座ってお迎えを待っている少女でしたが・・・。

     原作は「ある貴婦人の肖像」「鳩の翼」などで知られるヘンリー・ジェームズの小
     説ですが、何しろ19世紀に書かれたものであり、シチュエーションに古さが顔を
     出すのが残念で、もっと思い切って現代に脚色すれば良かったのにと思います。
     それでも我々が大映で作っていた「母もの」は、意図して泣かす場面を作りまし
     たが、この作品では無理に泣かせようとする演出が皆無な所が清々しいです。
     出てくる人物も根本的に悪人は居ませんし、少女の表情も演技も暗さが全く無
     いし、色々あってのラストもハッピーを暗示していて後味が悪くない作品です。



   

     「ハロー!純一」
     ご贔屓の一人、満島ひかりが出演しているコメディというので期待して映画館に
     行きました。
     個性的な6人の仲間たちといつも一緒にいる内気な小学生・純一は、優等生の
     前田さんに片思い中です。
     そんなある日、彼らのクラスに巻き髪・ピンヒール・ミニスカという派手な姿で教
     育実習のアンナ先生がやってきます。

     授業中も無駄話ばかりのアンナ先生に振り回されながらも、次第に打ち解けて
     いく子どもたちでした。
     やがて彼らは、お調子者の仲間である倉本の悩みをアンナ先生が知ったことか
     ら、仲間たちとあるイベントを開こうと準備を始めますが・・・。

     アンナ先生役は満島ひかりで、彼女が歌うテーマ曲「愛なしでは息もできない」
     を披露したりの大サービスです。
     彼女は確かに上手い芝居をするのですが、今回は肝心の主役なのにミスキャス
     トというか、彼女が生かされていません。監督は「スマグラー おまえの未来を
     運べ」「鮫肌男と桃尻女」の石井克人監督で、「世界中の子どもたちに映画や映
     画館を好きになってもらいたい。だから子どもたちにプレゼントを贈る気持ちで」と
     述べていて、保護者同伴で小学生は無料で観賞できるそうです。

     でもこの監督は本当にプロなのかと思うくらい、脚本も演出も稚拙きわまりない
     出来で、積極的に子どもを呼び込むだけの価値があるのか疑問です。
     感想だってこれ以上述べにくいし、見ながら怒りたい気持ちを通り越してもの悲
     しくなってしまいました。

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