今回、少々趣を変えて取り上げたのは、1929年にあの北京原人の完全頭蓋
が発見された場所として世界的に有名な「周口店猿人遺跡」です。
少し脱線しますが、私がもし映画の世界に入らなかったら、天文学か考古学
の世界に身を置いたと思うくらい興味を持っています。
時間的な余裕が出来たら映画の本を書き、次いで「中島説邪馬台国」に取り
かかろうと思うくらいです。
そんな訳ですから随分前になりますが、北京に行った時に「周口店猿人遺跡」
へ足を伸ばしました。北京の南西約50㎞の所にあり車では約1時間。1987年
には世界文化遺産に登録されています。
発掘当時には数十人分の骨が発見されましたが、頭蓋骨は日中戦争の際に
失われて現在も不明のままです。ここでは北京原人の骨が発掘された現場の
見学が出来ることと、北京原人展覧館では、発掘された石器や動物の骨など
の展示を見ることが出来ますが、頭蓋骨は残念ながらレプリカです。
北京原人は46~23万年前に存在されていたとされ、体型は背が低く胴長短
足であり、当初はアジア人の祖先といわれていましたが、近年では現在の人
間の祖先ではなく、絶滅種であると見方のほうが優勢です。
生活スタイルは、洞窟で集団生活を営み、握り斧などを使って狩猟や採集を
行い、獲物や採集物を火で焼いて食べていたことが明らかになっていますが、
砕かれた原人の骨も見つかっていることから、食人の風習があったとも見ら
れています。
付近には後年に発見された別の北京原人遺跡が発見されていますので、次
回北京に行く機会があったら、もっと角度を広げて見学するつもりです。
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