

俳優として「少年メリケンサック」に出ていますが、ミュージシャンの星野源
が映画初主演した作品です。
内気で恋愛経験のない35歳の独身男が、目の不自由な女性に恋をしたこと
から急激に変化していく姿と、「天然コケッコー」の夏帆が演じている彼女に、
初めて恋を知った男の純情と、彼を取り巻く家族たちが織り成す物語で、2人
の行く末には思いがけない障害が立ちはだかり、果たして・・・という内容です。
監督・脚本は「トウキョウソナタ」の黒沢清で、日本の家族を題材にしたオース
トラリア人の映画作家マックス・マニックスの原案だと聞きました。
いい事ことから書きますと、主演の二人が適役でとてもいいのと、この二人を
取巻く家族役の平泉成・森山良子・大杉漣・黒木瞳がそれぞれ適役で見事な
サポートぶりです。
特に夏帆は決して上手い演技ではありませんが、この人の清純ぶりは得難い
ものがあり、彼女の漂わせる独特の雰囲気は貴重です。
また、劇中のタイアップは、ぎこちない事が多いのですが、ここでは"吉野家"
の場面がとても上手く使われているし、重要なポイントにもなっていて良かっ
たです。
次に少し辛口になり文句もあります。でも先に言っておきます、これは私の好
きな一本です。
まず肝心の物語ですが、いかにもフィクションという感じが強く、折角いい気持
ちで見ているのに水を差す部分が時々あります。
監督が脚本を書いているからでしょうが、脚本も編集も緻密さが足りないのが
演出にも響いているし、もう少し刈り込みをすべきです。
二人が深い関係に陥る設定は、そこまでさせる必要が感じられず、夏帆がいい
ムードを持っているだけに逆効果です。
同僚の女の子の挿話も不必要だし、上映時間117分を10分カットするだけでもぐ
っと引き締まるのにと思いました。
ラストは決着をつけずに、見てる側のご想像にまかせる・・・で、不満の人もいる
でしょうが、私はこのままで良かったと思います。
時間があったら是非"夏帆"を見てあげてください。
ひゃ~、意外でした。一緒に観た友人と、役中で「凄い美人」となってる「夏帆」がもうひとつだったね、と話したので、やはり、男性の眼線と女性の眼線は違うのだなあ、と思いました。
FBで他の男性の方も夏帆を賞賛し、女性の方はもうひとつ・・・と(笑)女性陣からは、夏帆は普通ぽすぎて、どこにでもいそうな感じ・・・という意見で、それが男性にはいいいのかもしれないですね。
男女というより、どんな作品でも感想は百人百様で当然と思いますし、
相手を説得するつもりはありませんので・・・。
夏帆を美人とか、演技が上手いとか思いませんが、独特の雰囲気を持つ子だなー
と私は買っているのですよ。
それより私は監督と脚本のことをもっと辛辣に言いたかったのですが、
少々遠慮して、あのようになりました。(笑)