かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

地下鉄のギタリスト

2018年09月15日 | Music

今日は、降ったり止んだり。
秋雨シーズンらしい1日だった。



異色の本が出た。
以前に出た本の完全本という位置づけだが、完全本を出すだけの価値があるユニークな体験本と思う。

著者の土門秀明氏は、バスカーという聞きなれない職業をしていた。地下鉄構内で演奏して、いただけるお金で生計を立てていたのだ。しかもロンドンで。

ちゃんと資格をとらないとできないそうで(当時、日本人で資格を持つのは、2人)、かつ場所を確保するためには、毎月、電話による申し込みが必要。
2時間1コマ、地下鉄の主要な駅で、2~3箇所スポットが用意されているという。
公営テニスコートの電話予約をする感覚か。
駅についたら、登録し、開始。20分以上遅刻すると、残りの時間は誰がやってもいい。
水揚げは、10ポンドから、70ポンドぐらいで、以外と悪くない。
しかし、それで生活費の全てだからやはりたいへんだ。
イギリス人の文化になっているのだろう。

それよりも、人々との出会い、同僚?とのやり取り、駅員とのやり取り、寒さの中での演奏等、毎日毎日のエピソードが面白い。
ほのぼのしたり、頭に来たり、しんみりしたり。
演奏駅も馴染みのある駅が多く、イメージが湧く。

生演奏のCDがついていて、地下鉄の音や、チャリンとコインを投げ入れる音、サンキューと答える音も入っている。
アコースティックギターに聞こえるが、エレキで音を大きくしていて、いわゆるセミアコか。
ボーカルはなく、ギター1本で、メロディと伴奏を。
しんみりしたメロディアスな曲が多い(うける曲を選んだらそうなったのだろう)。
3曲のボーナストラックは、スタジオ録音。悪くはないが.....

マニアックな本だが、面白い。

コメント
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