「特区立」の通信制高校-2(いわゆるサポート校)

朝日の記事が強調する法令違反事項は、特区制にもとづいて設置された(株)立学校は、決まりにない(無認可施設の)「サポート校」を展開し、ここで授業や試験を行っており、その内容においても「不適切」だという。

まず私たちは、過去においても現在でもサポート校の事実はないし、その施設をもってもいない。私たちが今のフリースクールをスタートさせた初期段階では、40人前後の生徒の中で半数近くが道立Y高校という通信制に在籍していた。この子どもたちの学習を支援していたことから、いわば「サポート校」的な役割を果たしていたと言ってもいいかもしれない。しかしこれは全く問題ではないだろう。通信制の生徒たちの勉強を、学習塾的な立場で援助することが批判されることなどあり得ない。
(その時、「どうして通信制の生徒にこんな難しいことを教えるのか」と感じたことが何度もあった)。

今問題になっているサポート校について言えば、通信制高校がそのような施設を各地につくり、「生徒募集」を行い、そのサポート校(「塾」的な意味をもつ)で通信制高校のもつ三つの課題、すなわち「添削指導」(レポート)、「面接指導」(スクーリング)、「試験」をさせて、上納金を確保しているのではないか、という指摘の施設である。しかもこのサポート校を事実上運営している人が教員免許をもっているかどうかはらち外である。このような非常識なしくみが通信制高校の、とくに特区立の学校で多く行われているという指摘が、文科省の「注意」であり朝日の警告であった。
しかし、これは私たちの冷静な視点からいえば、特区立学校というより全国の通信制高校の一部が行っている企業主義的学校運営の問題ではないか、と思う。

ただこのような「あっちが悪い」といったレベルの論議をしあってもせんないことである。私たちはいかなる時でも、生徒募集を行うために右顧左眄することでなく、まさに「教育の本道」を進む立場を堅持していく。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 「特区立」の... 消費増税の可... »