「シルクロード」のシルクって?

テレビのニュース系の映像で「シルクロード」という世界地図の中で東西をつなぐコースが出てきた。中国の対欧交易のルートを示すものだ。この語「シルクロード」というのは歴史的にアジアからヨーロッパへ「シルク」が運ばれた道という意味。シルクって?。もちろんこれは「絹」を意味する。今の人たちは、絹(シルク)をどういうようにアタマに描くだろうか。

私たち後期高齢族は、子どものころ大なり小なり「絹」につながる仕事をしてきたのではないだろうか。「絹」は、蚕(かいこ)というミミズの親玉のような虫(色は白)が、一生の仕事として自分が入る墓である繭(まゆ)をつくり、その中で眠るように蚕としての生涯を終える。
この繭の中にある死んでいる蚕はゴミとして捨て、細い糸をつくる(どういうようにして糸にしたか、は忘れた)。これが絹の原料(生糸)だ。

私など、子どものころ、この蚕の世話もやらなければならない仕事だった。蚕は桑の葉を食べる。だから外にある桑の木の葉っぱを採ってきて可愛い(?)蚕(むかし「お蚕さん」と呼ぶ人もいた)に与えるのだ。(また桑の木は黒い実をつける。これは小さいが美味かった)。
重なるように過ごしている蚕たちがエサの桑の葉がきたら、音をたててこれを食べる。

そんな子どものころを思い出した。私たちが子どもころは、今から考えたら実に多くの子ども用の仕事があったものだ、と述懐する。
今、あの蚕たちは日本ではどこにいるのだろうか。細々とどこかで生きているらしい。

札幌市の桑園地区はその昔蚕のエサになる桑の木が多くあった地区だったのではないだろうか。

「絹」は、あの卑弥呼の時代(3世紀ころ)、すで倭(日本)でもつくられていたという(魏志倭人伝)記述がある。
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