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日記 … Kametarou Blog
教育科学研究会編「現実と向きあう教育学」3
次に取り上げたい論述は、この書の第1章「教育実践において子どもを理解するとは」に関連してである。書いた人は山崎隆夫氏という東京都の小学校の先生。
教師希望者へのモチベーションを高めるための章であり、さすがベテランの小学校の先生だという感想をもった。
1.子どもの“心の声”を聴くこと
2.寄り添い共に生きること、要求して待つこと
3.時代の困難を生きる子どもたちに、深い共感とあたたかいまなざしを
の3節から成る。それぞれに子どもたちの声が聞こえるように感じるのは、それこそ深い共感と山崎氏のあたたかいまなざしがあるからだろう。
(わかりにくい文書しか書けない学者先生は、現場の先生たちの文章をもっと勉強したらいい)。
私が気になるのは、山崎氏が第2節でとりあげている場面緘黙の子どもとの関係についてである。3ページにわたって書いている麻耶ちゃんとの関わりはそれなりに感動物だ。小学校入学後、言葉を発するまで「900日という長い日々を要した」という。この間の子どもへの要求とクラスメートたちの温かい交流などが記されている。
「子どもが変わるというのは、作り出された階段を一歩一歩着実に上がるようなものではない。子どもの内部で起きている鋭い変化を、信じ、見誤らず、励ましつづける必要がある。子どもを理解するとは、こういうことをいうのではないか」と結ぶ。
「気になる」というのは、こういうように熱心で善意の教師たちの子どもへの要求が、場合によっては子どもに対してきわめて深刻な心の苦しみを与えていることがあるということである。
フリースクールなどでは、上のようなケースは言うならば日常茶飯事の子どもとの関わりである。子どもたちが今の学校で負った心の傷を、時間をかけ、心をこめて癒していく、そして子どもたちがそれぞれに必要とした時間を経て元気をとりもどし(笑顔をとりもどし)友だちと、スタッフたちと、あるいはボランティアのスタッフたちと関わり合うことができるようにサポートしている。
学校の先生たちが、安易にいう「子どもへの要求」が、どれだけ子どもを苦しめているかをぜひ知ってもらいたい。
先日も、小学校低学年の子どもに対して、教師たちが要求し、クラスメートたちが励まし、
その結果「学校をやめたい」と叫びだしていることを耳にした。今日の学校という枠組みの中で行われる「子どもへの要求」は、しばしば子どもを苦しめることになっているのだ。
山崎氏はそういう教師ではないだろうが。
教師希望者へのモチベーションを高めるための章であり、さすがベテランの小学校の先生だという感想をもった。
1.子どもの“心の声”を聴くこと
2.寄り添い共に生きること、要求して待つこと
3.時代の困難を生きる子どもたちに、深い共感とあたたかいまなざしを
の3節から成る。それぞれに子どもたちの声が聞こえるように感じるのは、それこそ深い共感と山崎氏のあたたかいまなざしがあるからだろう。
(わかりにくい文書しか書けない学者先生は、現場の先生たちの文章をもっと勉強したらいい)。
私が気になるのは、山崎氏が第2節でとりあげている場面緘黙の子どもとの関係についてである。3ページにわたって書いている麻耶ちゃんとの関わりはそれなりに感動物だ。小学校入学後、言葉を発するまで「900日という長い日々を要した」という。この間の子どもへの要求とクラスメートたちの温かい交流などが記されている。
「子どもが変わるというのは、作り出された階段を一歩一歩着実に上がるようなものではない。子どもの内部で起きている鋭い変化を、信じ、見誤らず、励ましつづける必要がある。子どもを理解するとは、こういうことをいうのではないか」と結ぶ。
「気になる」というのは、こういうように熱心で善意の教師たちの子どもへの要求が、場合によっては子どもに対してきわめて深刻な心の苦しみを与えていることがあるということである。
フリースクールなどでは、上のようなケースは言うならば日常茶飯事の子どもとの関わりである。子どもたちが今の学校で負った心の傷を、時間をかけ、心をこめて癒していく、そして子どもたちがそれぞれに必要とした時間を経て元気をとりもどし(笑顔をとりもどし)友だちと、スタッフたちと、あるいはボランティアのスタッフたちと関わり合うことができるようにサポートしている。
学校の先生たちが、安易にいう「子どもへの要求」が、どれだけ子どもを苦しめているかをぜひ知ってもらいたい。
先日も、小学校低学年の子どもに対して、教師たちが要求し、クラスメートたちが励まし、
その結果「学校をやめたい」と叫びだしていることを耳にした。今日の学校という枠組みの中で行われる「子どもへの要求」は、しばしば子どもを苦しめることになっているのだ。
山崎氏はそういう教師ではないだろうが。
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