知人の死と小説「義経」

毎朝、新聞を開くが必ず注意をしてみるページは「おくやみ欄」。知っている人はいるだろうか、と。数か月に一度は「知人」の名前に接する。「亡くなったのか」と感慨に差はあっても一入のもの。

今日、私よりも4歳上ではあったが、寮時代に活躍していて、彼の奥さんが私たちの学校で長年働いてくれていた。急死だったらしい。妻が弔問に行った。

遅かれ早かれ自分も同じ立場になるだろう、と思いながら、「別離の歌」を思い出す。
「草木すら悲歌を嘆ず、永劫の時の流れの尽きざるに 人の世の何とはかなき…」という寮歌の前文。

今、司馬遼太郎作「義経」上下の下巻を読んでいる。幼名牛若丸。成長して兄頼朝のもとで、戦の天才とうたわれる活躍をして平家を倒し、源氏政権を鎌倉を拠点につくる上で重要な働きをした。しかし武士の世ができかかったころ、兄頼朝との関係が悪くなり、死に追いやられる悲劇の弟の人生。上の話とどこかにつながるところもあるかも、と思う今日だった。

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