塵埃日記

つれづれなるままに、日々のよしなしごとなど。

春のうららの羅胤川

2005年03月21日 | カテゴリ無し
友人に誘われて州立美術館へいってきた(デュッセルドルフはノルトライン・ヴェストファーレン州の州都である)。
この友人とは、彼女が大学で日本語を学んでいる関係で知り合った。
だからというわけではないが、この日見に行ったのは日本人による作品が展示されていたからだ。
奈良美智と杉戸洋という近代芸術家で、ぐぐったところそこそこ有名らしい(興味のある方は調べてみてください)。

デュッセルドルフというところは兎角日本人の話題に尽きないところだ。

結論から言うと、全くもって面白くなかった。
外見は可愛い少女の絵だが、表情が常に不満げなところに社会に対する痛烈な批判が込められているのが特徴とのことだが、社会批判とその手段としての意外性の創出に囚われすぎていて、芸術性との並行はなおざりにされているように感じた。

鑑賞後、付属のカフェで休憩。
と思ったら、前述の僕の考え方と彼女の芸術観が衝突してしばし議論に。
こんなときに説得するレヴェルに至っていない自分の語学能力には辟易とする。


美術館を出てから、しばらくライン川沿いを散歩する。
先日のブログに書いたように、最早春の陽気に包まれていて、歩いていてとても気持ちが良い。
突然に暖かくなった気がするのは、日本の春一番といった春の風が無いからだろうか。
ライン沿いのカフェは皆表に席を設けていた。外に席が出るのはおそらく去年の10月以来だろうから、ざっと半年弱ぶりになる。
H氏が訪れてから数日後のことなので、氏にこの風景を見せられなかったのが至極残念である。
というわけで、当然久方ぶりのこの光景に耐えられるはずも無く、半年弱ぶりにライン川沿いでのアルトビールを堪能。

あの冬が続くようならとても遠出する気にはなれなかったが、この陽気が続くようならどこか直ぐにでも旅に出たい気分になった。

因みに我は花粉症の気は全く無いので、春は麗らかに過ごせるのですが、日本ではそろそろクロノクル・アシャーよろしく防塵マスクに身を包んだ人々がそこかしこに見られるのでしょうか。