週末1泊2日で北海道に行ってきた。見たい展覧会が2つあったので。土曜の昼過ぎ、小樽に着いて、駅舎の中にある立ち食い寿司「伊勢寿司」で軽い食事。ここ、札幌に住んでいたときも何度か通りがかっていたけど、気後れして入れなかった。今日は旅行者なので、ちょっと勇気を出してみる。やっぱり海鮮美味い~。
■小樽文学館 企画展『編集者・長井勝一没後20年『ガロ』と北海道のマンガ家たち展』(2016年9月3日~10月23日)
最初の目的はこれ。伝説のマンガ雑誌『ガロ』を創刊時から編集長を務めた長井勝一(ながい・かついち)と作家たち、特に北海道出身の作家たちに焦点をあてて紹介する。『ガロ』といえば、私は、白土三平、水木しげる、つげ義春など貸本マンガ出身の作家たち(※この展覧会ではマンガ家と呼ばずに作家と呼んでいる)のイメージが強いが、実は1964(昭和39)年に創刊され、内部分裂や休刊・復刊を挟みながら、2002(平成14)年まで刊行されていたことを初めて知った。展示は、とにかく物量に圧倒される。
各時代の『ガロ』の表紙。初期の表紙デザインは『朝日ジャーナル』を意識しているそうだ。
初期の『ガロ』と時代を共有する児童向け読み物作品も。
ガラスケースの中の展示品以外に、自由に手に取って読める雑誌やマンガ本も大量に置かれている。
『ガロ』とはあまり関係ないと思うのだが、たまたま目についた、雑誌サイズの鉄腕アトム「地上最大のロボット」(※浦沢直樹「PLUTO」の原案)を読み始めたら、むかし読んだ時の記憶がどんどんよみがえってきた。しかし、その場に上巻しか置いてなかったので、尻切れトンボの読書になってしまい、まだフラストレーションが残っている。白土三平の「忍者武芸帳」は、世間の評価など全く知らなかった中学生の頃、近所の区立図書館で見つけて、全巻読破した思い出がある。あ、そういえば、つげ義春作品集もその図書館で読んだのだった。
『ガロ』関連作家の原画も多数展示されており、森雅之さんの原画があって、うれしかった。北海道浦河町出身で札幌市在住なんだな。Wikiを見たら、この展覧会に大きくかかわっている鈴木翁二さんの義弟と初めて知って、びっくり。
■北海道近代美術館 特別展『ゴジラ展 特撮映画のヴィジョンとデザイン』(2016年9月9日~10月23日)
札幌駅前に一泊し、翌日はこの展覧会へ。近年、ゴジラと特撮をテーマとした展覧会が各地で行われているが、この展覧会は、福岡と札幌にしか巡回しないようだ。福岡市美術館では副題がちょっと違っていて『ゴジラ展 大怪獣、創造の軌跡(あしあと)』(2016年7月15日~8月31日)だった。
写真撮影可能な展示品がいくつかあって、これは平成版ゴジラスーツ(着ぐるみとか言わないのだな)。ゴジラ以外の怪獣のスーツや模型もいろいろあったが、もふもふしたモスラ(天井に釣ってあった)が可愛くて見とれた。
映画『シン・ゴジラ』で使われた(?)東京駅の模型は会場の外に置かれていた。展示を見ると、宇宙船や兵器の模型は残されているが、怪獣に壊される街や建物は1回限りの「消えもの」なので、基本的に残っていないようだった。しかし、模型の制作を指示する設定書が微に入り細に入り、職人の情熱にあふれていて、非常に面白かった。
グッズ売り場に隣接しておかれているシン・ゴジラのフィギュア。尻尾が大きくて特徴的だ。後方に上半身だけのシン・ゴジラがもう1体いて、こちらは撮影禁止なのだが、映ってしまったということで。
私はこの夏の『シン・ゴジラ』が初めて見たゴジラ映画なので、初めて知ることばかりで面白かった。ゴジラ映画って、こんなに繰り返し制作されていたのか。『シン・ゴジラ』が過去作品からいろいろなヒントを得ていることもようやく分かった。それから、ゴジラが日本各地に出没していることに感心した。札幌にも福岡にも現れているんだ~。※参考:ゴジラに破壊された有名スポット(Wikitravel)
会場には、ずっと伊福部昭氏(釧路出身)の『ゴジラ』のテーマが低く流れていて、気持ちよい昂揚感をもたらしていた。
■小樽文学館 企画展『編集者・長井勝一没後20年『ガロ』と北海道のマンガ家たち展』(2016年9月3日~10月23日)
最初の目的はこれ。伝説のマンガ雑誌『ガロ』を創刊時から編集長を務めた長井勝一(ながい・かついち)と作家たち、特に北海道出身の作家たちに焦点をあてて紹介する。『ガロ』といえば、私は、白土三平、水木しげる、つげ義春など貸本マンガ出身の作家たち(※この展覧会ではマンガ家と呼ばずに作家と呼んでいる)のイメージが強いが、実は1964(昭和39)年に創刊され、内部分裂や休刊・復刊を挟みながら、2002(平成14)年まで刊行されていたことを初めて知った。展示は、とにかく物量に圧倒される。
各時代の『ガロ』の表紙。初期の表紙デザインは『朝日ジャーナル』を意識しているそうだ。
初期の『ガロ』と時代を共有する児童向け読み物作品も。
ガラスケースの中の展示品以外に、自由に手に取って読める雑誌やマンガ本も大量に置かれている。
『ガロ』とはあまり関係ないと思うのだが、たまたま目についた、雑誌サイズの鉄腕アトム「地上最大のロボット」(※浦沢直樹「PLUTO」の原案)を読み始めたら、むかし読んだ時の記憶がどんどんよみがえってきた。しかし、その場に上巻しか置いてなかったので、尻切れトンボの読書になってしまい、まだフラストレーションが残っている。白土三平の「忍者武芸帳」は、世間の評価など全く知らなかった中学生の頃、近所の区立図書館で見つけて、全巻読破した思い出がある。あ、そういえば、つげ義春作品集もその図書館で読んだのだった。
『ガロ』関連作家の原画も多数展示されており、森雅之さんの原画があって、うれしかった。北海道浦河町出身で札幌市在住なんだな。Wikiを見たら、この展覧会に大きくかかわっている鈴木翁二さんの義弟と初めて知って、びっくり。
■北海道近代美術館 特別展『ゴジラ展 特撮映画のヴィジョンとデザイン』(2016年9月9日~10月23日)
札幌駅前に一泊し、翌日はこの展覧会へ。近年、ゴジラと特撮をテーマとした展覧会が各地で行われているが、この展覧会は、福岡と札幌にしか巡回しないようだ。福岡市美術館では副題がちょっと違っていて『ゴジラ展 大怪獣、創造の軌跡(あしあと)』(2016年7月15日~8月31日)だった。
写真撮影可能な展示品がいくつかあって、これは平成版ゴジラスーツ(着ぐるみとか言わないのだな)。ゴジラ以外の怪獣のスーツや模型もいろいろあったが、もふもふしたモスラ(天井に釣ってあった)が可愛くて見とれた。
映画『シン・ゴジラ』で使われた(?)東京駅の模型は会場の外に置かれていた。展示を見ると、宇宙船や兵器の模型は残されているが、怪獣に壊される街や建物は1回限りの「消えもの」なので、基本的に残っていないようだった。しかし、模型の制作を指示する設定書が微に入り細に入り、職人の情熱にあふれていて、非常に面白かった。
グッズ売り場に隣接しておかれているシン・ゴジラのフィギュア。尻尾が大きくて特徴的だ。後方に上半身だけのシン・ゴジラがもう1体いて、こちらは撮影禁止なのだが、映ってしまったということで。
私はこの夏の『シン・ゴジラ』が初めて見たゴジラ映画なので、初めて知ることばかりで面白かった。ゴジラ映画って、こんなに繰り返し制作されていたのか。『シン・ゴジラ』が過去作品からいろいろなヒントを得ていることもようやく分かった。それから、ゴジラが日本各地に出没していることに感心した。札幌にも福岡にも現れているんだ~。※参考:ゴジラに破壊された有名スポット(Wikitravel)
会場には、ずっと伊福部昭氏(釧路出身)の『ゴジラ』のテーマが低く流れていて、気持ちよい昂揚感をもたらしていた。