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見もの・読みもの日記

興味をひかれた図書、Webサイト、展覧会などを紹介。

2015年元旦と私的電子書籍元年?

2015-01-01 13:33:15 | 見たもの(Webサイト・TV)
「群書類従」も電子化、2014年の国内電子書籍は専門書が充実の傾向 (INTERNET Watch 2014/12/26)

 明けましておめでとうございます。

 この数年(十数年?)正月三が日は実家で過ごしている。私も含めて、年ごとに家族が老いて行くことを除けば、ずっと変わり映えのしない正月だが、変化がないことは幸いと感じるようになってきた。

 さて、今年の投稿は、気になっている話題から。この年末年始、電子書籍リーダーを買おうかどうしようか、かなり本気で迷っている。最初のきっかけは、↓このニュース。

Amazon.co.jp、国会図書館のパブリックドメイン古書をKindleで販売(ITmedia 2014/10/29)

 「国立国会図書館が所蔵し、『近代デジタルライブラリー』で公開しているパブリックドメインの古書のKindle版の販売がAmazon.co.jpでスタートした」というもの。無料ではなく、1点50~100円の「販売」なので、「血税を投じたデータにタダ乗り?」という批判の声もある。しかし国会図書館のサイトでは、これまでどおり無料公開されているので、Kindleで読めるという利便性に100円なら、私は払ってもいい。そろそろ新刊書を追いかける読書生活から隠居して、電子書籍リーダーで古書だけ読んで暮らすのもいいなあと思う次第である。

 その後、冒頭の記事にある『群書類従』電子化のニュースも知った。こちらは利用料150万円(税抜き)というから、個人購入は考えられないが、嬉しいニュースである。『群書類従』は、もちろん日本の歴史・文化を知るための調べものツールだが、座右にあれば、むしろ読みものとして楽しめると思う。

 普通の新刊書も、気をつけていると、冊子と電子書籍を同時発売するものが増えてきた。思えば、電子書籍元年と言われて、もう何回目の正月だろう。当初は漫画やライトノベルばかりで、大人向けのコンテンツが一向に増える気配がなく、全く食指が動かなかったが、そろそろ試してみてもいいタイミングかもしれない。

 年の暮れに久しぶりに神保町の書店街に行った。書棚をゆっくり眺めていると、おやこんな本が、という発見があり、適当に開いたページで、買うべきか否かを品定めするのはスリリングで楽しい。これはこれで、リアル書店とリアル書物のいいところである。ついでなので、年末に読んだ浦沢直樹さんのインタビュー記事をここに挙げておく。

「読者がお金を払わなければ、"あるべき関係性"が結べない」―漫画家・浦沢直樹さんインタビュー(The Huffington Post 2014/12/30)

 「僕は作品を1回も電子書籍化したことがない」って、そうだったのか、浦沢さん! 本は買って読むものと頑固に決めている私は、標題の主張に全面的に同感する。それから「漫画って見開きで読む形態なので、それがキープできない媒体では、見てほしくないんですよ」という意見も、小さいようで、実は大きな問題を提起していると思う。

 でも、本の選び方は、これから大きく変わっていきそうな気がする。あと数年後、神保町の大型書店は、まだ生き残っているだろうか。
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