○ジョン・ウー(呉宇森)監督・脚本『レッドクリフ PartI』
http://redcliff.jp/index.html(※音が出ます)
公開から5週連続で興行収入1位を記録した大ヒット作品(日本人って「三国志」好きだなあ)。そろそろ混雑も収まった頃だろうと思って、見に行った。全編の8、9割は、文字通りの「アクション」である。演技も物語もあったものじゃない。役者はひたすら肉体を賭して激しく動きまわる。馬を駆り、走り、跳び、槍や長剣を振りまわす。主役も脇役も、その他大勢も。ポリシーは単純明快だが、鍛え抜かれた運動選手の競技を見ているようなもので、意外と飽きない。カメラも、特殊効果も、その「見せ方」をよく知っている。
中でも板についたアクションを見せてくれたのは、蜀の武将・趙雲を演じる胡軍(フー・ジュン)。私は「三国志」では趙雲のファンであり、同時に胡軍という俳優さんのファンでもあるので、彼の華のあるアクションを大画面で見られるだけでかなり幸せだった。むしろ、関羽・張飛の活躍場面は余計じゃないかと思ったが、やっぱり「三国志」を描いて、この2名を省略するわけにはいかないんだろうなあ。
諸葛孔明役の金城武もいい。癖のある面構え揃いの俳優陣の中で、ひとり奇跡的な爽やかさを保っている。本格的な活躍はPart2にお預けのようだが、今から楽しみ。面構えでいうと、中村獅童って群を抜いて悪人顔だなあ、と思ってしまった。
いちおう、主題としては、蜀の劉備と呉の孫権の同盟(周瑜と孔明の友情?)に対して、信じる者を持たない曹操の対比が描かれるらしい。ただし、この点もPart1では前フリ程度。全てはPart2を見てからということになりそうだ。
それにしても感心するのは、1800年前の出来事を「それらしく」視覚的に再現する想像力と構想力。船のかたち、兵士の衣装など、どのくらい実証的なのか分からないが、今後「赤壁の戦い」と聞いたら、この映画を思い浮かべずにはいられないだろう。
■赤壁:決戦天下(Red Cliff II)(中国語・公式サイト※音が出ます)
http://th.foxmovies.com.tw/redcliff/
http://redcliff.jp/index.html(※音が出ます)
公開から5週連続で興行収入1位を記録した大ヒット作品(日本人って「三国志」好きだなあ)。そろそろ混雑も収まった頃だろうと思って、見に行った。全編の8、9割は、文字通りの「アクション」である。演技も物語もあったものじゃない。役者はひたすら肉体を賭して激しく動きまわる。馬を駆り、走り、跳び、槍や長剣を振りまわす。主役も脇役も、その他大勢も。ポリシーは単純明快だが、鍛え抜かれた運動選手の競技を見ているようなもので、意外と飽きない。カメラも、特殊効果も、その「見せ方」をよく知っている。
中でも板についたアクションを見せてくれたのは、蜀の武将・趙雲を演じる胡軍(フー・ジュン)。私は「三国志」では趙雲のファンであり、同時に胡軍という俳優さんのファンでもあるので、彼の華のあるアクションを大画面で見られるだけでかなり幸せだった。むしろ、関羽・張飛の活躍場面は余計じゃないかと思ったが、やっぱり「三国志」を描いて、この2名を省略するわけにはいかないんだろうなあ。
諸葛孔明役の金城武もいい。癖のある面構え揃いの俳優陣の中で、ひとり奇跡的な爽やかさを保っている。本格的な活躍はPart2にお預けのようだが、今から楽しみ。面構えでいうと、中村獅童って群を抜いて悪人顔だなあ、と思ってしまった。
いちおう、主題としては、蜀の劉備と呉の孫権の同盟(周瑜と孔明の友情?)に対して、信じる者を持たない曹操の対比が描かれるらしい。ただし、この点もPart1では前フリ程度。全てはPart2を見てからということになりそうだ。
それにしても感心するのは、1800年前の出来事を「それらしく」視覚的に再現する想像力と構想力。船のかたち、兵士の衣装など、どのくらい実証的なのか分からないが、今後「赤壁の戦い」と聞いたら、この映画を思い浮かべずにはいられないだろう。
■赤壁:決戦天下(Red Cliff II)(中国語・公式サイト※音が出ます)
http://th.foxmovies.com.tw/redcliff/