「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

新聞記事「二題」

2020年01月03日 | 独り言

昨年末に日経に次のような記事があった。

✰ 「声紋で個人識別」開発



今や到来まじかの「5G」でリーダー的な存在の中国が「声紋で個人識別」出来るシステムを開発したとのこと。

人間の「声紋」は「指紋」と同じで、世界中で同一のものは無いとされているのでそれが識別できるのは凄い技術だと思うが、これを応用すると「オーディオ」にも適用できるのではあるまいかなんて、つい考えてしまった。

つまりコンサートや録音現場の「原音」さながらの音が簡単に家庭で再現できる時代がやってきたと思うのは早計かなあ~。

中国発のデジタル機器の躍進ぶりはこのところ大いに気になっている。

なんと10万円前後でサンプリング周波数「192KHz×4=768KHz」の性能を持つ「DAコンバーター」(以下「DAC」)が発売されているのだから恐ろしい。

ちなみにCDのサンプリング周波数は周知のとおり、たったの「44.1KHz」である。

しかもこのDACは「デジタル音声 → アナログ音声」変換のチップには日本の旭化成の「AK4499」が4個も使ってある!

ちなみに、この「AK4499」はこれまで高級機しか使われていなかった代物で世界でもトップクラスのチップとされている。

この方面でも詳しい「北国の真空管博士」に概要を調べてもらったところ「このDACは惜しいことにオペアンプがちょっと・・」とのことだった。

それでもコスパは抜群なので、もし我が家の古いDAコンバーターが故障したら即買いである。

何とも手軽な価格でいい音質が手に入る時代になったと思う。

たしかにレコードの音はいい。それは分かるが本格的に取り組むとなると、DACに比べてはるかに桁の違う「お金」がかかるのは必定なので、(レコードに拘り続けるのは)何だか「時代錯誤」のような気がしてならないのは自分だけだろうか(笑)。

そしてもう一つの新聞記事に移ろう。

✰ テノール歌手「ペーター・シュライヤー」の訃報

  

大好きなオペラ「魔笛」(モーツァルト)の王子役「タミーノ」(テノール)として当時一世を風靡したシュライヤーが亡くなった。

「モーツァルト」なかんずく「魔笛研究」の第一人者として、秘かに自負しているのでオペラ歌手には詳しい積り。

周知のとおり男声の種類は大きく「テノール=高音」「バリトン=中低音」「バス=低音」に分けられるが、テノールは二枚目とか高貴な役回りが当たることが多い。

「魔笛」の主役級に当たる「王子役」にはベストメンバーとしてこれまで5人の歌手が挙げられる。年代順に行くと、

ヘルゲ・ロスヴェンゲ(ビーチャム盤、トスカニーニ盤)、アントン・デルモータ(カラヤン盤)、フリッツ・ヴンダーリヒ(ベーム盤)、ペーター・シュライヤー(スイトナー盤、サバリッシュ盤、デービス盤)


このうち、同年代ではヴンダーリヒが先行していたが、あっけなく事故死してしまい、その後はシュライヤーが引っ張りだこになり「リリック・テノール」の分野では独占状態となった。

天性の才を持ちながらもその基礎は少年時代に十字架合唱団で培った実直で素朴な音楽性だった。

素晴らしい歌手だったが84歳といえば日本では男性の平均寿命あたりかな~。どうか安らかにお眠りください。

合掌

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