「あ~あ、また下らん番組を観て」と、NHKの「紅白」を熱心に観ている家内と娘(帰省中)の前でうっかり口を滑らしたところ、すかさず娘から「お父さん、自分の趣味が一番だと思わない方がいいわよ」と反撃があった(笑)。
クラシック音楽をこよなく愛好し、それを少しでも「気に入った音」で聴くためのオーディオという趣味について、日頃から贅沢だとは思うが高級とか低級とかの意識は無い積りだったが、娘からいざ指摘されてみるとどこか意識の片隅に「驕り」があったのかもしれないですね。
さて、毎年同じことを書くようだが「1年の計は元旦にあり」なので、今年のオーディオを展望するとしよう。
基本的には、我が家のオーディオは「ネットオークション」にどういう機器が出品され、落札できるかどうかによって大きく左右されるので予測不能の面が多分にあるが、それは抜きにして述べてみよう。
✰ ネットワーク
「ネットワーク」といってもピンとくる方はおそらく少ないだろうと思う。市販の既成スピーカーを愛好している方にはスピーカーボックスの中に内蔵されているので目につくことがなくなおさらだ。
いわば「縁の下の力持ち」的な存在だが、ユニットを単独で購入し2ウェイや3ウェイに編成する人間にとってはこのネットワーク弄りほどオーディオの面白さが凝縮したものは無い。
何しろクロスオーバーの設定次第で音質がころっと変わるんだから~。
今のところ、パナソニックの2ウェイ式のネットワーク(クロス1200ヘルツ)を3ウェイに加工して使っており、これでも十分満足しているが、クロス―バーが「800ヘルツ前後」と「7000ヘルツ前後」の正式な3ウェイネットワークをぜひ試してみたい気がする。
もちろん、チャンデバを使うことも考えられるがクラシックには合わないと思うので、よほどの良品が安価で手に入らない限り、無視といこう~。
✰ DAコンバーターの購入
アナログレコードと違って、デジタルオーディオのキモはDAコンバーター(DAC)にある。つまり「デジタル信号をアナログ信号に変換する機器」のことである。
我が家の現用中の2台とも今のところ不具合はないが随分昔の製品なので、そろそろ買い換え時が来た頃かなと思っている。
このところ安価で高性能のDACが中国製を含めて続々と発表されているので要注目だが、内部機能の主力としてデジタル信号をアナログ信号に変える良質のチップと良質のオペアンプが両立されていれば鬼に金棒だ。
今のところ、高額なDACを除いて両立は無理のようなので今しばらくの辛抱のようだ。
しかし、我が家で現用中の「エルガー・プラス」(英国:dCS)は発売当時の定価で250万円前後のものを中古で購入したものだが、今ではそれをはるかに上回る性能を持つDACが10万円そこそこで販売されているのだからデジタル機器はまさに日進月歩で隔世の感がある。
✰ 機器の修繕と改造
年から年中酷使しているオーディオ機器に故障はつきもので、昨年は我が家のエース級アンプ「300Bシングル」(銅板シャーシ)の電解コンデンサーの液漏れでひどい目にあった。
今年はどういう故障があるかと、今から「恐怖の大魔王」だが、予測がつかないので「出たとこ勝負」だ。まあ、「ピンチがチャンス」になってくれればいいがと祈るばかり。
それから、改造についてだが「いの一番」に気になっているのが「PP5/400=PX25」アンプのインターステージトランス(以下、「インター」)の交換だ。
従来から「とても良質なインターですが出力管に比べて容量が小さすぎますね」と専門家から指摘を受けており、たしかに惜しいことにパワー感がイマイチのところがある。
しかし、今や適度の容量を持った良質のインターとなると入手するのがとても困難だし、たとえ見つかったとしてもメチャ高価になる。
そこで、インターの代わりに強力な「テレビ球」を使って「PP5/400」を駆動することも視野に入れずばなるまいと思っている。
しかし、こればかりは実際に聴いてみないとどう転ぶか分からない。
やはりオーディオは常に「博打」の要素がありますな(笑)。
さて、以上のとおり「展望」なんて大風呂敷を広げてみたものの、いずれもささやかで小粒なものばかり。
やっぱり最後はオークション頼みですかね。
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