「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

縁の下の力持ち

2016年09月10日 | オーディオ談義

「スーパーツィーター」がやってきてからおよそ40日あまり経過し、その間右往左往したが結局最後の落としどころとなったのは次の2点だった。

一番目は鳴らし方の問題で「フルレンジ・ユニット+高音域の味付け」で構成する、そして二番目は優れた道具の活用で「マイカコンデンサー」の出番。

オーディオ機器にはシステムを構成するうえで、それこそ主役と脇役が入り乱れているが、目立たないけどそれらをしっかりと支える「縁の下の力持ち」的存在を忘れるわけにはいかない。

さしずめマイカコンデンサーなどはその最たるものだろう。スピーカーのネットワー用や真空管アンプのカップリングコンデンサー用にと八面六臂の大活躍で、もちろん普通のコンデンサーでも代用は利くし音は出るのだが、透明感などの点で大きな差が開く。

実は今回の「マイカコンデンサー」の活用に当たっては水面下でいろいろあったので後日のために記しておこう。

当時(8月初旬)のこと、メル友のMさん(関西)からメールが舞い込んだ。

「滅多に手に入らないマイカコンデンサーの逸品が現在オークションに出品されています。高級なスーパーツィーターにふさわしい代物ものですから見逃す手はないですよ。是非お薦めします。」

      

オークションでの説明では、

「金田式DCアンプ用 SEコンデンサ 0.4μF×2」「製造メーカー 双信電機 」「商品紹介 金田式DCアンプで有名な双信電機のSEコンデンサです。DCプリアンプからの取り外し品ですが容量に問題ありません。(測定済)

なにしろ発売当時はペアで10万円をくだらない代物だったそうで、(マイカコンデンサーって、とても高価なんですよ!)それが落札日直近の価格では3万円前後と格安だった。

性能と価格のバランスからみて、大いに気をそそられたものの惜しいことにこの容量の「0.4μF(マイクロ・ファラッド)」は我が家にとってはチョット大き過ぎた。

「0.2μF」程度なら飛び付くが、使う目途が立たないので切歯扼腕して見送ったところ落札結果は何と「39,500円」。

メチャ安いッ!こんなことなら購入して転売すればよかった(笑)。

そして、タイミングよくまるで入れ替わるようにオークションに出品されたのが次の画像の「0.2μF」のマイカコンデンサーだった。

           

国産モノだが、「0.2μF」は我が家にとっては絶好の値である。
    

そこで、北国の博士にマイカコンデンサーへの見解かたがた今回の出品物について伺ってみると次のような返信があった。

「マイカコンデンサーは音が良いと古来から言われていますが、トランス結合の場合思ったほどの効果は得られません。インターステージトランスの個性の方が強いからと思われます。R/C結合の場合の方がマイカコンデンサーの恩恵を得られます。 

また、小容量をパラレルにするのではなく大容量を1本使うほうが好結果が得られることはいうまでもありません。実は、私は国産のマイカコンデンサーの新品未使用本を自分用に少々ストックしています。20年以上前に大枚叩いてアマチュア無線ご用達の電気屋さんの在庫を全て買い取りました。
 
0.1μF(1KV) 4個  0.05μF(1KV) 10個  0.03μF(1KV) 3個 
 
中古のマイカコンデンサーも少しストックしていましたが殆ど知人に持っていかれました。  
マイカコンデンサーの難点はレアーショートが発生することですが、防止するには動作電圧の2倍以上の耐圧の製品を使用することくらいしかありません。
 
日本は湿度が高いので湿気による絶縁低下も問題で、マイカコンデンサーをよく使用するアマチュア無線愛好家や自作アンプマニアはパラフィン煮沸によって絶縁低下したマイカコンデンサーの湿気除去を行い高価なコンデンサーの延命を図りました。

それからお訊ねのあったオークションのマイカコンデンサーですが、しっかりテストしているようですしスペックを考えると中古のマイカコンデンサーとしては妥当な値付けと思います。

というわけで、安心感を持って「0.2μF」のマイカコンデンサーを即決で落札。すぐにスーパーツィーターに装着し、結果はバッチリ!(笑)

            

最後に、同様に「縁の下の力持ち」的存在として真空管アンプに使用される「整流管」について、懇意にさせていただいている真空管博士のMさん(別府市)から厳重注意があったので紹介しておこう。

整流管の挿し変えは十分お気をつけ下さい。同じナンバー同士だと問題ありませんが異なる場合、たとえばボウ熱から直熱へとか、ピンの形状が似たようなものなのでと思われても困ります!

ボウ熱型近代管と直熱型古典管では規定抵抗が異なります。又コンデンサINPUT時は容量指定されている場合が普通です。規定抵抗は始めから付いている整流管に合わせていますので。以上の様な条件から簡単に球を変える事は危険ですので注意して下さい。破損あるいは短時間でボツになる事があります。

趣味のオーディオは遊びですから何でも有りですが使い方を理解した上で使わないととんでもない事になります。」

アレッ、Mさんは当方のブログを日頃読まれていないはずだが・・。情報の発信源はいったいどなたなんだろう?

いずれにしろ、次のようにメールを返信した。

「アドバイスありがとうございます。ブログには書いておりませんが整流管を新らしく差し換える時はアンプの製作者に確認をとっております。しかしブログを読んだ方が真に受けられると不味いのでそのうち注意喚起しておきます。」

そういうわけで、読者におかれましては当方の記事をどうか鵜呑みにされませんように、そしてあくまでも「自己責任」ですのでよろしくお願いします(笑)。
 

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