前回からの続きです。
「心の健康」のために、毎日、少なくとも1度は気持ちが浮き立つように「ワクワクドキドキ」を心がけているが、それには身近な「オーディオ」が一番手っ取り早い。
何しろシステムを取り巻く環境の変数が多いし、少し変えただけで波及効果が甚大、かつサウンドも千変万化するので興味が尽きない。
もちろん、この分野は物理学の範疇にあるので基本的な定理は押さえておく必要があるが、個人ごとの感覚の違いも手伝って誰もが簡単に「お山の大将」になれるところが魅力的。
で、目下の関心事は6台のアンプの好感度テストである。
2台のアンプのテストが済んで次の3台目はこれ。
3 「PP5/400」シングルアンプ
実は今回の対象となった6台のアンプはすべて自分の子供みたいなもので付き合いも長いしそれぞれ個性を把握しているつもりだが、感覚的にみて今回の周辺機器との相性が一番いいだろうと予想していたのがこのアンプだ。
何しろ英国製のスピーカーに英国製の球だから「お国柄」も合致している。
いわば本命登場といったところ。
で、さっそく「ワクワクドキドキ」しながら耳を傾けてみた。
すると両方のスピーカーの間にもの凄く奥の深いステージが出来上がっていることに驚嘆した!
いや、決して大袈裟ではなく・・。
しかも透明感があってずっと奥の方まで透視できる感じが凄い。
もう鳥肌が立つほどの感激で「これで決まりだね・・」と独り言。
このアンプはこれまで「WE300B」アンプの後塵を拝するばかりだったがようやく今回は周辺環境に恵まれて大逆転という感じ、しかも最終回まじかに~。
こういう音を聴かされると残りの3台のアンプなんてどうでもよくなって、いさぎよく実験中止!(笑)
この「PP5/400」シングルをさらに練り上げる方向へと転換した。
このアンプは前段管に2種類のソケットが準備されており、3段階の切り替えスイッチで様々な球が差し替えられるようになっている。
たとえば次のとおり。
画像の上段左から「MHL-4」「AC/HL」「GSX-112」(トリタン・フィラメント)
下段左から「LS-7」「3A/109B」(STC)以下「3A/107B」「3A/110B」
といったところで、これら7種類の球を順次差し替えていきながらベストサウンドを模索したところ最終的に「GSX-112」に決定。
「μ=ミュー=増幅度」が小さくて、これまで「地味な球」との印象からあまり出番が少なかったのだが、今回は5000ヘルツ以上の高音域の負担が無くなった分、中低音域の厚みと解像力の優位性がもろに発揮された。
ずっと昔に「北国の真空管博士」からお世話していただいた希少球だが返却しなくて良かった(笑)。
真空管は周辺環境の違いでどこでどう実力を発揮してくるかわからないので迂闊に手放せないことを今回の実験で痛感した。
で、現在「悩みの種」なのが出力管「PP5/400」(英国マツダ:初期版)と「PX25」(GEC)の差し替え問題だ。
両方ともに「4本足」ピンで互換性があるが、お値段も性能もかなり開きがあって前者の方が上位にある。
せめてテレビ番組を観る時ぐらいは「PX25」(ナス管)でいきたいところだがいちいち差し替えるのも面倒くさいしね~。
日頃は「PX25」で聴いて、お盆と正月そしてお客様が見えたときぐらいに「PP5/400」に差し替えようかなあ(笑)。
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