学生時代は人並みに「麻雀」に凝っていたが、一番タメになったのが「波」の存在だった。
たとえば、「和了」(あがり)に恵まれないときはそれがずっと続く。そしてその波を我慢強く耐えていると、そのうち運が向いてきて和了が出だす。
単なるゲームなのにどうしてこんな波が生じるのか、人知の及ばない世界があるんだと、今でも不思議でたまらない~。
そして、このブログにも「波」があるんですよねえ(笑)。
ある程度の期間をおいて読者(アクセス)が増えたり、減ったりする傾向がずっと続いている。
別に内容に手を抜いているわけでもないし、オーディオ、音楽、読書、そして「独り言」を適当にばらまいて偏りが無いように心掛けているのにこのありさま。
とりわけ、昨年の11月頃から今年の1月まではずっと低空飛行が続いていて、そろそろマンネリ気味になって飽きられたのかなあ、このままでは「ジリ貧」かもねえとやや悲観的に~。
なにしろ「音楽&オーディオ」という極めてマイナーな分野だから仕方がないか・・。
ところが2月に入ってから我が目を疑うほどの絶好調ぶりで、往時の勢いを取り戻すかのようにアクセスが快走している。
その原因はといえば、そう、あのスコットランド在住の「U」さん、通称「ウマさん」から寄稿していただいた「モーツァルトが変えた人生」なのだ!(笑)。
内容もさることながら国際色豊かだし、しかもイギリスという国は「オーディオ機器」をはじめ、とても品の良さを感じさせますね。日本人にとってはイメージがとてもよろしいのも一因かな(笑)。
そこで、ときどきこのブログに彩を添えていただくために「ウマさん、これ以外にもおもろい話がぎょーさんあるのとちがいまっか~」と、投げかけてみたところ、すぐにご返事が来て~、
「実はぎょーさんありまっせ~、いやはや「ウマ便りと題した文章は、もう膨大な数があるんです。過去を振り返ると少なからぬ予期せぬ展開に驚きもします。そもそも、中学一年の英語の成績が零点だった人間が、英語を喋る奥さんと英語の国に住むなんて、いさはやではございますねえ。
モーツァルト関連で言うと、思い出す人(故人)がいます・・。
うちの近所の丘の上に住み、モーツァルトを聴きながら星の観測をしていた、僕が「メルヘン爺ちゃん」と呼んでいた方がいます。彼の話はほんとにメルヘンそのものなんです。いずれ彼の話も「音楽&オーディオの小部屋の大将に知っていただきたいですね。
で、こうしましょうか?
まず、その昔に書き始めた時の「口上」のあと、折に触れ、随時、気ままにお送りすることに致しましょう。そこで、一つお願いがあります。
勝ってきままにお送りさせていただきますので、ご返礼やご感想などゆめゆめお気遣い内容にしてください。ただただ、読み捨ててくださるだけで嬉しく思います。
袖触れ合うもなんかの・・ですよね。ありがとうございます。
南スコットランドにて・・ ウマ拝
以上のとおりで、まさに「捨てる神あれば拾う神あり」ですぞ(笑)。
そういうわけで、このブログにも新たなカテゴリーとして「ウマさん便り」を設けました。
その第1号を以下のとおり掲載させていただきましょう。実はご夫婦のとても素敵な写真も掲載されていたのですが、どうしてもコピペできませんでした(涙)。
スコットランドほろ酔い通信・ウマ便り
「はじめに」(2010年冬)
この「スコットランドほろ酔い通信・ウマ便り」は、主に、大阪のミニコミ誌、タウン誌、PR誌、お寺の回覧板(かいらんばん)、寿司店、バー、その他、親しい友人などに、2007年の春頃から不定期に(無理やり)送りつけてきたものです。読者の多くが、ぼくにとって気の置けない気楽な方々と云えます。
では、なぜ、こんな文章を書くようになったのか?
「平和活動組織「アラントン・ワールドピース・ソサエティ」のスタッフとしてNGO活動に参加するかたわら、フリーランスのライターとして、日本のいくつかのメディアに、こちらの様子を伝えるリポートを送っています。ですが、これらオフィシャルと言えるリポートには間違いが許されません。そんな文章を書くことにやや緊張感をおぼえたんですね。
で、この「ウマ便り」では、その反動と云うわけで、思いついたことを気儘に書いたものなんです。大阪の読者がかなり多いので、大阪弁が多用されている点は御了承ください。
政治・経済、移民問題など、やや硬(かた)い話が出て来る場合、僕の習性として、つい軟(やわ)らかい部分を挿入してしまう癖(くせ)があります。皆様方が「アホなこと書いてるなあ」と呆(あき)れる部分は、そんな事情があるのだと御理解ください。
時々、エンターテイメントとしてショートストーリーを書くことがあります。そんな文章には必ずオチを付け、作り話だとわかるようにしていますが、誰が見ても作り話だとわかるものにはオチは付けていません。それ以外の文章は、誇張や飛躍した部分はあるものの、基本的には事実を基に書いていると思ってください。
各文章は、アットランダムに並べてますので、はるか昔に書いたもの、最近書いたもの、それぞれ順番はめちゃくちゃです。その点もご留意ください。
そうそう、この「ウマ便り」…ほろ酔いっちゅうぐらいやから、イッパイひっかけながらが書くことが多いのよ。で、誤字脱字などをめっけた場合など、どうぞお知らせくださいませ。
(この前口上(まえこうじょう)…、芋焼酎(いもじょうちゅう)で酔っぱらってるわりには、うまいこと書けたな…)
「君の名は?僕の名は?」(2007年春)
放送中、日本中の銭湯(せんとう)の女湯(おんなゆ)を空(から)っぽにしたという戦後の名作ラジオドラマが「君の名は」でした。その映画版で主役の真知子(まちこ)を演じたのが岸恵子さんです。
相手役の佐田啓二さんとのすれ違いが、はらはらわくわくさせ、このドラマを大いに盛り上げたんでしたね。そして彼女のスカーフの装(よそお)いが<真知子巻(まちこま)き>として一世を風靡(ふうび)したのは、ぼくもなんとなく覚えています。
たまたま、岸恵子さんのエッセイ集「ベラルーシの林檎(りんご)」を読む機会があったんだけど、その温(あたた)かくも含蓄(がんちく)ある文章に触れ、すごく爽(さわ)やかな気分になりました。そして、この方は知的でしかも優しい、とても素敵な方だろうなと思ったんです。
彼女の父親の葬儀に参列した会社の同僚(どうりょう)や部下たちは、喪主(もしゅ)をつとめる岸氏の娘が、あの、一世を風靡(ふうび)した「君の名は」の高名な女優だと知り、たいへん驚いたという。岸氏は、勤務先で、自分の娘が有名女優であるなどと、自慢話をいっさいしていなかったんですね。いい話ですよね。
さて、この「ウマ便り」を書くに当たり、その一人称をどうしようかと考えた。「私」や「わたくし」ってのは、どうも馴染(なじ)めないんだよなあ。なんか自分を表わすのに適切じゃないように感じるんや。
明治維新の立役者の一人、蘭学(らんがく)に通じ英語も出来た、あの偉大な勝海舟(かつかいしゅう)の残した文章を見ると、彼が「僕」を多用してるのに驚く。
そんなわけで、この「スコットランドほろ酔い通信・ウマ便り」では、勝海舟に習って「僕」「ぼく」あるいは「ボク」を使うことにしたい。そうそう、 他人事みたいに、ニックネームの「ウマ」 「ウマさん」を使ったら、自分のドジさ加減も表わせるんじゃないかな。じゃ、これも使うことにしましょう
英国在住の世界的空手家・冨山惠嗣(とみやまけいじ)さんは自分のことを「わし」と呼ぶ。僕と同じ歳にもかかわらず、この「わし」が、とても良い響きで伝わってくる。 「わし」、いいよなあ…、そこで、鏡の前で冨山氏の真似(まね)をしてみた。
「わし…」、吹き出してしまった。ぜんぜん似合わないんやこれが。でもね、いつの日か、冨山氏みたいに、「わし」が似合(にあ)う日が来るのを期待したいんだよなあ。まだまだ遠い先のことだとは思うけれど…
で、もし、そんな日が来たらね、是非ともエッセイを書いてみたいんです。
「わしがボクだった頃…」 。