「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

「AXIOM80」へのアプローチ・2021年版~エンクロージャー編~

2021年03月01日 | オーディオ談義

今日からいよいよ3月ですね。7日が誕生日なので3月は大好きです(笑)。

さて、徒に馬齢を重ねるばかりのオーディオだが、熱中度の
濃淡を含めて50年近くにもなるのにいまだに迷っていることがある。

それは一言でいえば「低音域の処理」に尽きる。

低音が出過ぎると中高音域にもろに被ってきて音の焦点がぼやけるし、それかといって足りなさ過ぎるとスケール感に乏しいショボい音になって、自分の人生はいったい何だったのかというようなみじめな気分に陥る(笑)。

それに、リスナー―側ではどうにもできない音楽ソースの録音状況によっても低音域の量は簡単に左右されるので、微妙な兼ね合いの調整度が実に難しい。

ときどき「オーディオって低音域の処理に尽きるなあ」とまで思う。

そこで、我が家の場合だが、ドスン、ガツンという重量感を伴った低音に一喜一憂している時期がしばらく続くと、とても一筋縄ではいかないことが分かって、今度はその反動のように「50ヘルツあたりからの緻密な音楽再生」に方向転換したくなるのが常である。

こういう繰り返しを懲りることなく、そして飽きることなく何度となく続けてきているが、おそらくこのままオーディオ人生が終焉を迎えることだろう・・、ま、いっか(笑)。

そして「50ヘルツあたりからの緻密な音楽再生」となると、言わずと知れた「AXIOM80」の出番である。

とまあ、以上が「導入部」のつもりだがうまくいったかな~(笑)。

このところ、我が家では4つのスピーカーのうち「AXIOM80」がフル回転している。

この気難しいジャジャ馬のようなユニットには10年以上、ああでもないこうでもないと試行錯誤を繰り返してほんとうに苦労したが、このところ
ようやく満足できる状態になってきた。自己採点するとしたら90点ぐらいかな。

そこで、一応区切りとして我が家なりの鳴らし方を記録しておくとしよう。

ただし「特定のスピーカーにしろ、いかにうまく鳴らすか」となると、音の入り口からアンプなどの増幅部分、さらには電源対策から機器同士を繋ぐケーブルまで総合的に網羅した対策が必要なのでとても1回ぐらいのブログでは済まない。

実は、このところたびたびメールをいただく関西在住のHさんがいずれ「AXIOM80を手に入れたい」と望んでおられるので、その構想の一助にでもなればという気持ちもある。

ただし、人それぞれに感性は違うし、部屋の大きさや周辺機器も違ったりするので、これはあくまでも参考事例の一つに過ぎない。

このユニットの楽しみ方は自分なりに創意工夫することに尽きるので、賢人におかれてはどうか「鵜呑み」にされませんように~(笑)。

それではまず順番にいこう。


1 エンクロージャーについて

普通、オーディオといえば前段機器のレコードプレイヤーやCDトラポ、DAコンバーター、増幅過程のアンプ類、SPユニットなどが表面に浮かぶが、一番大切なものをお忘れじゃありませんかと思うことがある。

そう、SPユニットをどういう「エンクロージャー」に容れて共鳴させるかなんですよね!

ヴァイオリンを始め弦楽器群はすべて「木」の共鳴音を利用しているし、ピアノだって響板が命なんだから~。

しかるに、タンノイと違ってグッドマンはエンクロージャーを作らなかった。つまりその仕様をリスナー側の裁量に任せたわけだが、そこから幸か不幸か悲喜こもごものドラマが演じられることになった。

そういう意味では、我が家の場合はAXIOM80を「涙ながらに骨の髄までしゃぶり尽くした」と言ってもいいだろう(笑)。


振り返ってみると、まず当初はグッドマンの指定とされる箱に容れてみたがどうも板厚が厚すぎてうまく響いてくれない。

そこで「1.5cm」の薄い合板(ひのき)を使ってオーディオ仲間に加勢してもらい3年前に自作したのがこの画像。



AXIOM80に必須の「ARU」(背圧調整器)は自作のものを底板を繰り抜いて付けている。

はじめは「AXIOM80」1本で鳴らしていたのだが、どうしても低音域に不満が残ったので1年前に幸い予備のバッフルがあったので画像のとおりサブ・ウーファーとして「ニューゴールデン8」(リチャードアレン:口径20センチ:以下「ゴールデン8」)を取り付けて一緒に鳴らしてみるとなかなかいけるじゃないか!(笑)

この場合、「AXIOM80」はフルレンジで鳴らし、「ゴールデン8」はコイル(Jantzen:12mh)で、100ヘルツあたりでハイカットしている。

口径20㎝を選んだ理由だが、AXIOM80(口径25cm)のハイスピードサウンドに合わせるためには小口径が圧倒的に有利だから。

駆動するアンプはそれぞれ別仕立で前者には「PX25シングル」を充て、後者には「2A3シングル」(フランスVISSEAUX:刻印)を充てている。

音楽ソースの録音状況に応じて(100ヘルツ以下の)低音の量がパワーアンプのボリュームひとつでいかようにも調整できるし、これでバスドラムも結構いけますよ~(笑)。

ただし駆動するアンプについてはとても重要なので改めて項目立てをするとしよう。

ちなみに、ひとつの箱の中に2つのユニットを入れると微妙な背圧のバランスが心配になるが、AXIOM80だって2個入りの箱があるんだからと強引に押し切った。

まずは、やってみなくちゃ分からん(笑)というわけだったが、AXIOM80の最大の弱点とされる低音域にぐっと厚みが増したのはうれしい限り。

さらに、竹材を用いての箱の内部補強や全体の軽量さを補うために「漬物石」を天板の奥の方に置くなど様々な工夫を凝らしてる。

オーディオ仲間も「まったく違和感がありませんよ」と言ってくれるのでまずは成功と踏んでいる。

ただし、理想としては板厚を「1~1.5cm」のまま、画像の2倍くらいの大きなサイズの箱を作って鳴らしてみたい気がする。その時は、おそらくサブウーファーは不要となるだろう。

以下続く。



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