コロナ禍のもとで開幕が危ぶまれたプロ野球だが、どうやら無事乗り越えておよそ3か月が経った。
当初は無観客試合に始まり、このほどようやく5千人程度の観客も許容されてメデタシ、メデタシ。
やはり野球は国民生活に深く根を下ろし、世の中に活気をもたらしてくれるし、それに筋書きの無いドラマだから面白い。
今年は変則日程なので現時点で2/3が終了したそうだが、セリーグは巨人が着々と独走態勢を固めて早くも決まり~。
昨年の日本シリーズでソフトバンクから4連敗と(巨人の)惨めな姿がまだ記憶に新しいが、はたして今年はどうなんだろう。
つい最近のネット誌上で巨人OBで往年の名監督だった「広岡達郎」さんが原監督を評して「ソフトバンクに4連敗するような監督は名監督ではない」という辛辣な言葉が躍っていたがはたして。
相手となるパリーグは今のところロッテが好調なのでソフトバンクとの二強が定着してきたが、どちらが出てきても巨人といい勝負になりそうな気がする。
なお、プロ野球の実況中継だが何だかやたらにまどろっこしくなったので、毎日「ひかりテレビ」(560チャンネル)のプロ野球全試合のハイライト放送(録画1時間)で間に合わせている。せっかちな年寄りにはこちらの方が合っているようだ(笑)。
それはさておき、毎年のように元気がいい「ソフトバンク」の強さはいったいどこに由来しているんだろうか。
どうも選手たちの単なる「投攻守の技術」以前の基本的な問題がありそうな気がして仕方がない。
以前「高校時代の同窓ネットクラブ」に「T君」が次のように解析していたのでご了解のもとに紹介させてもらおう。
1 資金力
ホークスの強さを語るうえで第一に資金力は外せないポイント。親会社であるソフトバンクの経営が順調であることから選手獲得に資金を惜しまないのが特徴的です。
「いい選手を取るためには資金を惜しまない」というスタンスだからこそ、メジャー帰りの選手や外国人助っ人の獲得も積極的に行いチーム力の増加に繋がっています。
また、オーナーの孫正義氏は”金は出すが口は出さない”という完全現場主義の人間。オーナーが球団の方針を握っている他球団とは異なり、野球のことは監督・コーチを含めた専門職に一任しているため、チーム内に軋轢が生まれることもない。
選手の年棒総額は55.9億円で12球団の中で1位です。2位は巨人の51.9億円です。
2 独自のスカウティング
近年、ホークスのスカウトは独自路線を貫いています。メジャーリーグで実績のあるベテラン選手ではなく、日本野球に適応できそうな選手を多く助っ人として迎え入れているのです。
代表的な例が昨年のデヴューから14連勝を記録したバンデンハーク投手。メジャーでは 良い成績を残せなかったものの、韓国リーグで才能が開花したバンデンハークを真っ先に獲りにいったのです。
また現在セットアッパーで活躍しているスアレス投手のスカウトも驚きのものでした。2015年にメキシカン・リーグで登板するまで草野球の経験しかなかったスアレス投手に対して白羽の矢を立てたのです。
資金力だけじゃなく逸材を見抜く力が相俟ってチーム力増加に繋がっている。
3 3軍制度
選手層の厚いホークスの中で若手選手は2軍での出場すら確約されません。2015年にはウェスタンリーグで4連覇を果たすほど2軍でも圧倒的な力を誇っています。
ホークスの2軍には「他球団に行けばレギュラーを獲得できる可能性もある選手が山ほどいる」とも言われているため、完全なる育成を2軍で行うことは出来ないのです。
そんな中で導入されたのが3軍制度です。高校卒の若手や育成指名された選手が地方リーグ・社会人チームなどと試合を行い「経験を積む」ことが可能になっています。
これによって試合機会をより多く与え、結果を残せば2軍に上がれるようになります。また2軍の選手もいつ3軍と入れ替えられるかわからない緊張感の中、日々の練習に臨まなくてはならないというわけ。
新幹線の筑後船小屋駅の近くに2軍用、3軍用の設備が整っている。
4 生え抜きの育成
資金力や助っ人の活躍にスポットが当たりがちになるホークスですが、現在のスターティングメンバーのラインナップを見てみるとほとんどが生え抜きの選手であることがわかる。
これは前述した3軍制度にも関係があるでしょう。千賀、甲斐、牧原、飯田、山田、二保といった一軍に顔を見せ始めている選手も元々は育成出身。
3軍でプレーを続け、実力を付けた後に1軍入りを果たしたのです。
育成により選手層が厚くなったため、怪我などのアクシデントが起きてもすぐに代わりの選手が活躍できる体制が整っており、日替わりのヒーローが登場するのも現在ホークスが強い理由。
5 工藤監督の徹底した選手管理
現在ホークスを率いる工藤監督は選手の健康管理を徹底しています。12球団でいちばん過酷とも言われているキャンプに入るまでの自主トレ期間にも、各選手に課題を出すなどして管理しており、初日に行われる体力テストで規定の数値に達しないと即B組スタートを命じられるとのこと。
休日に関しても疲れを取ることに専念してほしいという思いから基本的に休日返上練習を認めていないそうです。
工藤監督はシーズン中も積極的に2軍施設への視察を行っており、リハビリ中の選手の状態や不調で調整中の選手に関しても自分の目で状態を把握しているとのこと。圧倒的な強さの裏にはこういった細かな選手管理も役立っている。
以上のとおり、実に微に入り細をうがったソフトバンクの強さの分析がなされており、 どれもこれも重要度の点で順番のつけようがないが、自分の推測するところ、これ以外で強いて挙げればやはり「選手の年棒が手厚いこと」ではないだろうか。
選手のヤル気にもっとも直結するところといえよう。
そして、その年棒の出どころはといえば、一つには「ヤフー・オークションの手数料」だろうと推測している。
ネット情報によると、2013年度のヤフオクの落札額は約「7300億円」で、手数料を仮に「8%」とすると、年間「584億円」もの寺銭が自動的に転がり込んでくる計算になる。
まあ、オークションが悪いウィルスに感染するとたいへんなことになるのでセキュリティ対策費も相当なものだろうがいくら何でもそこまではいかないだろう。
ヤフーは2013年に「福岡ヤフードーム」から「ヤフオクドーム」へ改名しているが、「リサイクルの活用による環境保護の促進」というもっともらしい理由があるものの、建設費から球団の運営費まで「寺銭」に「おんぶにだっこ」という事情がきっと背景にあるに違いないと睨んでいる。
(ただし、2020年シーズンから「PAY PAYドーム」へ改称)
ごく、ささやかながら自分も寺銭の一部に貢献しているはずだ!(笑)。
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