「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

オーディオ談義~「部品交換で音質の改善」~

2009年03月15日 | オーディオ談義

現在のオーディオ装置の音に取り立てて大きな不満はないが、「部品の交換だけで格段に音質が良くなる」なんて情報を入手するとまたぞろオーディオの虫が疼いてくる。

3月13日(金)の朝8時20分に別府を出発、高速道経由で一路大宰府へ。片道3300円の高速利用代金は少々痛い。28日から土・日・祝日は上限1000円になるがそのときまではとても待てないのがオーディオ愛好家としてつらいところ。

小雨交じりの中、M田さん宅へ到着したのが9時40分。今回はかねて予約していたとおり昨年の8月にM田さんに作ってもらった
「タイム・リアライザー」の部品交換をしてもらう日である。

この「タイム・リアライザー」というのは「DAコンバーター(ワディア27ixVer3.0)」と「アッテネーター(FR-AS1)」の間に挿入するもので平たく言うとプリアンプのような働きをするもの。

この辺の音の入り口とされる機器は微小電流を扱うのでちょっとした内部の部品を交換するだけで音質が随分と変わる。それかといってパワーアンプなどの増幅部も無視できないのでオーディオはいろいろと難しい。

今回の場合、この機器に限っての話になるのかもしれないが、相性というか、今のところ最も音がいいとされているのは
「ビシェーの抵抗と東一のコンデンサー(銅箔)」。ただしこの選定に当たっては「ン十万」を費やして度重なる実験を繰り返された湯布院のA永さんのご尽力に頭が下がるのみ。

このうち「ビシェーの抵抗(12本)」はM田さんに取り寄せてもらったが、「東一のコンデンサー(銅箔)」は東京の専門店にネットで注文してあらかじめ購入したもので、0.05μFと0.5μFを各4本を持参。

これらの入れ替え作業を笑顔で快く引き受けてくれたM田さんには感謝あるのみだが、それでも9時45分から作業に取り掛かって終了したのがなんと午後4時という約6時間にわたる改造だった。

ずっと横に居て作業を見守ったが、さっぱり電気信号の流れが分からないものの既存部品とのサイズが異なるため、限られたスペ-スに押し込むのがなかなか難しく緻密さとともに根気を要する作業。

ようやく完成後、とりあえずM田さんの装置に挿入して音だしした結果はバッチリ。

M田さんへのお礼の言葉もそこそこに、小躍りしながらクルマに「リアライザー」を積み込んで大宰府を出発したのが午後4時20分。往きと違って天候が悪化し土砂降りの中、別府到着が5時40分。心配していたモヤはかかっていなかったが往きも帰りもきっちりと計ったように所要時間1時間20分だったのには驚いた。

自宅の玄関を開けるなり夕食はそっちのけでオーディオ・ルームに駆け込んで早速セットして聴いてみた。まずは最近購入したレーピンの「ブラームスのヴァイオリン協奏曲」。ヴァイオリンの音色がなんとも艶かしい。これまでも不満は感じず、よく鳴っていたのだが今回の部品交換で一段と音に磨きがかかってほんとにイイ音になった!

続いてジャズの
「ソー・ホワット」。マイルスのトランペット、コルトレーンのサックスが極めてヌケがよく生そのもの。しかも物凄くデリケート極まる音で、何気ない演奏者の動作の音までをも拾ってくれるような印象で聴いていて楽しくなる。

また、テレビの音もオーディオ装置に接続していつも聴いているが、その音でさえもより鮮明に聴こえる。

たとえば録画していた「開運!なんでも鑑定団」の番組。この中で鑑定員がお宝を鑑定中にレフト側から伴奏音楽とともにチリーン、チリーンと鐘の音が鳴るがこの音の響きがこれまでとまるで違う。

極めて鮮やかに聴こえるとともに余韻が室内空間の中に漂ってスーッときれいに溶け込んで消えていくのがたまらない。これは明らかに音楽鑑賞とは違った楽しみでオーディオの醍醐味ともいえる。

「ビシェーの抵抗」と「東一のコンデンサー(銅箔)」恐るべし。もし気に入らない機器があってもこの辺の部品を入れ替えてやると音質が激変する可能性があるのでゆめゆめ簡単に下取りに出そうなんて考えないほうがよさそう。


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