「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

音楽談義~CD名演鑑賞会~

2007年12月17日 | 音楽談義

K市に住むMさんから、自宅でご近所の方を招いて音楽鑑賞会を開くので一緒にメンバーに入りませんかとのお誘いがあった。入院中の老母の世話で何かと忙しいが、音楽を通じて交流の輪が広がるのはいいことなので行ってみることにした。

音楽鑑賞会といってももちろん生演奏ではなく、Mさんのオーディオ装置でクラシック音楽を鑑賞する趣向なのだが、Mさんは退職後にこのK市に移り住んで以来、定期的にこの催しをしてきたそうで、今回は8回目。当日は年の瀬も押し迫っているので自分を含めて4名。御婦人2名に初老の男性1人の中に割って入った形。

当日のプログラムをそっくり次に再現してみた。

                   第8回CD名演鑑賞会
                                  2007年12月14日
                                  午後2時~4時
   1   モーツァルト  ヴァイオリン協奏曲第3番
         グリュミオー   ヴァイオリン
         コリン・デービス  指揮  ロンドン交響楽団

   2   ベートーヴェン   第九交響曲  ゼンパー・オパー(ライブ)
         ブロムシュテット  指揮  シュターツ・カペレ・ドレスデン
         ドレスデン国立歌劇場合唱団
         ソプラノ  ヴィーンス
         アルト   ワルター
         テノール  ゴルトベルク
         バス    シュトゥリチェク

   3   バッハ   主よ人の望みの喜びよ(カンタータ147番より)
         ニコラーエワ   ピアノ

以上のプリントをもとにMさんの挨拶と曲の詳細な説明があっていよいよ鑑賞会に入る。

については、モーツァルトのヴァイオリン協奏曲の中では第5番が白眉だと思うがMさんはあえて3番を選択されたのが興味のあるところ。この次ぎに会ったときに理由を訊いてみよう。

は久しぶりに第九を聴かせてもらった。20代の頃にしっかりと聴いた曲で、当時は第1楽章から3楽章までは人間の所産だが、4楽章だけは音楽の神様が乗り移って作ったものだと思うほどの入れ込みぶり。

ブロムシュテット指揮の第九はもちろん初めてだが、HMVで500円かそこらの盤だそうで演奏の質の高さにびっくり。安価な盤だといって決してバカにはできない。
(早速、翌日にブロムシュテット&ドレスデンのベートヴェン交響曲全集(5枚セット)をHMVのホームページで注文した!)

ドレスデンの弦はやはりいい。それにトランペットの咆哮(ほうこう)に集約される第3楽章には思わずジーンときた。青春時代の話だが、好きだった女の子が結婚したと風の便りに聞いたときに、その夜この第3楽章(フルトヴェングラー指揮、バイロイト祝祭盤)だけを繰り返し聴いたことを思い出してしまった。

は超有名だが4分足らずの曲で心が隅々まで洗われるような清らかな調べと敬虔な祈りに満ちている。ずっと以前に、NHK・FM放送の特集番組のテーマ曲としてクラウディオ・アラウが弾くこの曲が耳にこびりついていて、アラウによる演奏を随分探し回ったが未だに手に入らない。しかし、ニコラーエワもなかなかいい。日本公演での演奏だそうだが音質もグッド。
とにかく、バッハもこのくらいの時間で終わってくれるといい。長時間になると神気(心気?)くさくてやや鼻に付きだす。

以上、まるっきりオーディオを離れて音楽だけに集中できた2時間で愉しい鑑賞会だった。こうして、地域の音楽愛好家を募って鑑賞会を催すのもなかなかいいもので、自分も2008年の4月から隣組の組長の順番が否応なく回ってくるので広報誌などを利用して似たような企画をしてみようかしらんなどと思った。

終了は4時5分。鑑賞後の懇談に後ろ髪を引かれる思いをしながら、母の看病のため早々に辞し通勤ラッシュ前の家路を急いだ。

 

               





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