「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

独り言~秋二題~

2007年10月03日 | 独り言

秋にちなんで二題。

始めに秋の七草。春だけではなく秋にも七草がある。

春の七草がおかゆなど食用として楽しまれるのに対して、秋の七草は和歌などにも多く詠みこまれ鑑賞することに主眼が置かれている。

ハギ、ススキ、クズ、ナデシコ、オミナエシ、フジバカマ、キキョウ

「万葉集」に詠まれた山上憶良(やまのうえ おくら)の歌

秋の野に 咲きたる花を 指(および)折り かき数ふれば 七種の花

古代の宮廷人たちは秋の野を散策しながら和歌や俳句にして楽しんだが、茶の湯や生け花が浸透してから一般人にも知られるようになった。

ちなみに、昔は秋の七草の一つであるキキョウを「アサガオ」とよんでいたが、平安末期に中国からいまのアサガオが薬草として輸入されたため、そちらの方を「アサガオ」とよぶようになった。それで昔ながらのアサガオはキキョウという名に変えられてしまった。

二題目は
重陽の節句。9月9日が「最高の日」とされる理由とは?

今年は既に過ぎ去ってしまったが、9月9日は中国に起源のある重陽(ちょうよう)の節句。日本では菊の節句ともよばれ菊を鑑賞しながら菊酒を飲むと長寿になるといわれていた。

この日の前夜、菊に綿をかぶせておき、朝に露で湿った綿で体をふくと若返るとの言い伝えも残されている。

ただし、日本では菊薫るのは11月なのでどうなっているのだろう?)

とにかく、9月9日という日にちには、特別な意味がある。数は1から10で表される。もっとも大きな数は10だが、古代中国では「満ちては欠ける」という思想があった。つまり、
頂点を極めてしまえば、後は衰退していくだけなので、頂点を最高とするのは良くないと考えた。そこで最高の数は10ではなくて9となった。

この最高の数が二つ重なるのが9月9日の重陽の日で、いいことが重なる日とされた。

余談だが、9という数字は苦労に繋がるということで日本では嫌われる傾向にあるが、自分にとっては、縁起が良くラッキー・ナンバーになっている。

以上、出典は「日本のしきたりがよく分かる本」(2007年7月27日、PHP研究所刊)。

                         


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