「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

魔笛視聴コーナー~CD(ライブ)の部~♯8

2007年02月16日 | 魔笛視聴コーナー~CD(ライブ)の部~

CD番号        ROP-CD-3-D(3枚組)
収録年         1966年

評     価(A+、A-、B、C、Dの5段階評価)

総合      A-

指揮者    A+   オイゲン・ヨッフム(1902~1987)

管弦楽団   A-   ベルリン・ドイツ・オペラ管弦楽団

合唱団    A-     同 合唱団

ザラストロ   A-   マルッティ・タルヴェラ 

夜の女王   A-   キャスリン・ゲイヤー

タミーノ     A-   エルンスト・ヘフリガー

パミーナ    A+   ヒルデ・ギューデン

パパゲーノ   A-   マンフレッド・レール

音    質   A-

私    見

さすがに1966年の収録になると、ライブでも随分音質がよくなる。ステレオになっているうえ、観客のしわぶき一つも逃さないような録音である。これなら十分鑑賞に堪えうる。

演奏においても上出来の魔笛だった。序曲の始まりを聴いた途端に非常に厳かな雰囲気を感じさせてこれは他の魔笛とは一味違うぞと思わせた。とても一音一音を大事にする丁寧な演奏である。

全体に亘ってオーソドックスな演奏だが決して盛り上がりにも欠けていない。おとぎ話の世界を楽しそうな雰囲気でしかも情熱を込めて進行している印象。

歌手陣もこのオペラの中に溶け込んで伸び伸びと歌っていて一体感が感じられる。しかも粒がそろっていてレベルが高く、実力が十分に発揮できていて会心の出来栄えだろう。中でもパミーナ役のギューデンはやはり華になれるソプラノだ。第二幕の”嘆きのアリア”にはうっとりと聴き惚れてしまった。

申し分の無い名盤だが、第一幕の”鳥刺しのアリア”でところどころ録音ミスで音が流れているのがやや難点。それと出演者の台詞を介添え役がごく小さなささやき声で囁いているのが聞こえてくるのも一興か。

それにしても、オケと歌手の力をフルに引き出して崇高で楽しい魔笛の世界を紡ぎだしたオイゲン・ヨッフムは何という素晴らしい指揮者なんだろう。 

                          



 



 



 

 

 

   


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