苫小牧民報2024.08.06
同制度は、山岳、自然、カヌー、ラフティング(ゴムボート)、トレイルライディング(乗馬)の5分野で、筆記と実技の両試験に合格した人を知事が認定する。
合格証を手に、さらなる研さんを誓う佐々木さん
佐々木さんは町が2019、20年度に実施した「おもてなしガイド人材養成講座」の受講者で、21年4月に町民有志で発足させた白老おもてなしガイドセンター創立メンバーの1人。オホーツク管内雄武町出身で、1989年に町内の製紙会社に静岡県から転勤し、今も勤めている。一方、おもてなしガイドを務める中で向上心が芽生え、今年3月に自然ガイドの筆記試験に合格。5月に釧路湿原で行われた実技試験にも無事合格した。
実技試験はツアーの設定を自由にでき、佐々木さんは試験官2人を札幌から来た老夫婦に見立て、ミズバショウの咲く白老の湿原を案内するコースを想定。ミズバショウにはアイヌ語で「クマの草」を意味するイソキナの別名があることなどを説明し、「地域性を強く打ち出した独自のガイドと、同センターで培った話術が評価されたのでは」と振り返る。
多い時で月20人ほどのガイドをこなしながら、森林に関する新たなガイド資格の取得に燃える佐々木さんは「知識と話術、技術を磨き、ツアー客を楽しませながら旅の安心につなげたい。家に帰った後も話題に上るようなガイドになりたい」と力強く語った。
白老町緑丘の会社員佐々木利昭さん(66)は、高い専門性を持ったアウトドアガイドを認定する道の「北海道アウトドア資格制度」の試験に合格し、自然ガイドに認定された。山野草や動物、天候などに関する豊富な知識と旅行客を安全に案内する技術を備えた専門家で、佐々木さんは「ガイドのプロとしてのスタート地点に立った思い」と気持ちを新たにしている。