佐藤功の釣ったろ釣られたろ日誌

釣り・釣りの思い出・釣り界のこと・ボヤキ.etc

肥前鳥島のイシダイ釣り 続き

2009-08-01 15:54:59 | 釣り
名人に「何してるねん!」と言われ、名人を見ると次から次へといとも簡単に石鯛を釣り上げておられる。魚に逆らわず走る方向に竿を倒しつつ、泳ぐ力を利用して磯の上に軽く放りあげるのである。

私も真似をしたがなかなかうまくいかない。3匹、4匹、5匹、時々エサを取られて素バリを引くが集まっている石鯛はちょっとやそっとの数ではない、エサ取りのように群がっているようだ。

やがて、生涯忘れることのない石鯛釣りの6連続ヒット。7匹めは残念ながらハリハズレであったが、幻とまで言われている石鯛を空振りなしで6匹も連続して釣り上げることができたのである。

その後も連続して何匹も釣り上げることができた。そして、この初めての鳥島遠征で1日で27匹もの石鯛を釣り上げることができた。

この肥前鳥島という所は、石鯛の発生地というか群成地と言おうか、たまり場的な所なのか。何年もかかって石鯛をやっと釣ったと言う話はよく聞くのだが、この鳥島は別天地である。

しかし離島の釣りは楽しい事ばかりではなく、危険がいっぱいである。当夜半に、この中岩に大波が襲ったのだ。今ここにこうして居られるのも不思議なぐらいだ。

日が暮れて思う存分魚も釣ったので明日に備えて眠ることにした。今日釣っていたこの岩は、海面から3mぐらいのところが少し平たく、岩のテッペンに3、4人寝ころべる所があるくらいで周囲は切り立っている。

海は凪いでいて静かな夕闇を迎えた。私とT氏がその平たいところに眠る予定だったが、彼が自分の寝る場所の前に大型のクーラーを2段に積んで寝る事にしたために、私の寝る場所が無くなったので一段高くなった所に腰を掛けて岩にもたれて眠ることにした。

夜半、この高台で寝ている私たちを大波が襲ったのである。クーラーの横で寝ていたT氏がもう少しで波にさらわれるところであった。そして私が眠るべきところにあった大型のクーラーが、寝ていたT氏を飛び越して磯から落ちかけていた。

私自身も頭から波をかぶって目が覚めた。この時クーラーがなかったら、T氏は寝袋のまま海に落ちていたであろうし、私もそこにいたら同じ運命であったであろう。

この様な絶海の孤島での危険性を十分に味わった次第です。貴重な体験をした翌日、性懲りもなく夕方まで釣りをしたが、グレ釣りのメンバーも良い釣りをしたからと言うことで磯に2晩も泊まらずにホテルに帰ってゆっくりとフロに入り祝杯を挙げようと、全員一致で美しい夕日を後に肥前鳥島に別れを告げた。
コメント
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