日本語おもしろ発見

日々の生活から

明治期における「キリスト・耶蘇」の表記―語の差異と書き分け―

2013-12-10 17:54:59 | 研究演習2013
要旨
日本に初めてキリスト教が入ったのは1549年宣教師ザビエルによる。つまり、1549年から「キリスト」の語は日本で使われていたと考えられる。この「キリスト」の語と共に江戸時代以降使われたのが「耶蘇」の語である。本研究は「キリスト」・「耶蘇」の語の伝来に着目し、語の差違を考えたうえで明治期において「キリスト」・「耶蘇」の二語に書き分けがなされているのかどうかを明らかにすることを目的とするものである。
「キリスト」の語は西洋由来の語であり、表記の変遷を経て「キリスト」になったと考え得る。また「耶蘇」の語は中国由来の語であり、中国における外来語受容の傾向をふまえると、音訳と意訳の合体で作られた語であると考え得る。二語に差違がみえることをふまえた上で、『明治文学全集』に収録されている作品・文献のうち「キリスト」・「耶蘇」の語の用例が多いと思われる二葉亭四迷、嵯峨の屋おむろ、内田魯庵、新島襄、植村正久、松村介石のもの29点を選び、それらを雑誌・新聞、書籍、手記・書簡に分類し、雑誌・新聞、書籍を公的なもの、手記・書簡を私的なものとして大別する。以上の分け方でそれぞれに見られる「キリスト」・「耶蘇」の語の数を比較した。比較は全体に加え、作品・文献の初出年代別、各著作者の作品・文献別、対象に含まれる小説の地の文と発話文において行った。

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日本酒の銘柄の語種調査

2013-12-10 17:54:22 | 研究演習2013
要旨
本調査では日本酒の銘柄を、地域ごとに分類して頻出語と語種を調べることとする。気象庁で用いられる日本の地域区分に沿って、全国主要蔵元一覧の東日本の銘柄を調査対象にした。調査単位は『雑誌用語の変遷』に記載されている短い単位を使用した。また、語種判断には『新潮現代国語辞典』を使い、和語、漢語、外来語、混種語の4種に分類した。その結果のべ語数と異なり語数では、北海道地方を除くとどの地域も異なり語数がのべ語数の60%~80%の語数であり、同じ語が何度も使用されていないことが分かる。高頻出語では、北海道地方を除くと全ての地域で「の」の頻出度が最も高い。他に、自然を表す語や地名を含んだ語が多いのも特徴的だ。語種分布では、のべ語数、異なり語数共に和語が約60%~70%、漢語が約30%、外来語と混種語はほとんど見られなかった。今回の調査では、地域ごとの数の差が大きく比較しづらいところもあったため、正確な結果とは言い難い。よって今後は調査範囲を広げることが課題だ。

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菓子名の拍数,音素分布,調音法の調査―グリコ,明治,森永の三社の比較を通して―

2013-12-10 17:54:00 | 研究演習2013
要旨
 グリコ、明治、森永の三社の比較におけるお菓子の拍数、音素分布、調音様式の調査を行い、会社別に傾向や特徴があるのかどうかを明らかにすることが目的であった。得られた結果は以下の通りである。
・商品名の平均拍数はグリコが5.0拍、明治が7.7拍、森永が8.3拍であった。
→平均拍数に差が出た理由としては、グリコには10拍以下の商品名しかないのに対し、明治・森永は10拍以上の商品名が多くあったことがあげられる。グリコは商品名を覚えやすくするために商品名を短くしており、対して明治・森永は商品の形状や味などを商品名で表すという工夫をしているからだと考えられる。
・三社とも/k/ /r/の子音音素の割合が最も高く、/x/ /w/の子音音素の割合が共通して低かった。
→/x/ /w/の割合が低い原因としてはヤ行/j/(/C/は/x/)を含む商品名が各社共通して少なかったこと、/w/に続く母音音素が/a/のみであるからだと考えられる。
・/t/の子音音素の割合がグリコに比べ、明治・森永は高かった。
→この二社には「チョコレート」という単語を含んだ商品名が多いためであると考えられる。
・母音音素には三社とも大きな差はみられなかったが、/jo/は明治・森永に共通して多くみられた。
→/jo/が明治・森永に多くみられた理由としてはこの二社には「チョコレート」という単語を持つ商品名がグリコより多くみられるために、/jo/の母音音素の割合が高くなったのではないかと考えられる。
・調音様式において三社共通して破裂音の割合が多く、接近音の割合が低かった。
→これは破裂音に属する子音音素が多く、接近音に属する子音音素が少なかったからだと考えられる。
・グリコは明治・森永に比べ/p/の子音音素が約二倍多かった。
→グリコは愛らしい軽さなどの印象のあるパ行/p/の子音を多く用いて商品名をつけているのではないか。
本調査では、拍数・音素分布・調音様式の観点から比較をし、製菓会社が商品名に何らかの工夫をしていなかを明らかにすることが目的であった。
しかし比較する会社数が少なかったことや、商品のカテゴリーを限定したこともあり、十分にデータを集めることができなかったために、考察の根拠となるデータが不十分であることなど問題が多く残った。今後は研究対象の数を増やし、お菓子のジャンルを限定せずに調査しなければならないなど課題が多く残った。


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太宰治作品の特徴を探る―前期「道化の華」、中期「走れメロス」、後期「人間失格」に着目して―

2013-12-10 17:52:12 | 研究演習2013
要旨

抽象的な判断や主観に基づいて語られることの多い作風の変化といった現象を、文長、品詞分類、分類語彙表による分類など、具体的なデータによって実証することを目的としている。

「道化の華」「走れメロス」は50分中の総文字数が1000文字前後であるのに対し、「人間失格」のみが飛びぬけて文字数多いことがわかる。各行の文字数を分布図で表したとき、「道化の華」「走れメロス」は主に20前後で推移しているのに対し、「人間失格」は一文あたりの文字数の振れ幅が大きいことがわかった。品詞の分類では各作品で大きな差がみられず、どの時代でも一定の割合で書いていることがわかった。

『分類語彙表』を用いて、抽象的なものである語の意味を客観的な傾向として表した。品詞の中で最も多くまた作品の特徴やテーマが表れやすい名詞を選択し、『分類語彙表』から、人間、家族、仲間、人物、成員、公私、社会、機関、心、言語、芸術、生活、行為、交わり、待遇、経済の16のカテゴリーに分類した。「走れメロス」では人物の項目が多い。登場人物が多く、メロス、王(暴君)など具体的な人物を表すことが多いためであると考えられる。「道化の華」「人間失格」ともに、人間、心の項目が多い。これは両作品ともに語り手の感情を中心に語られる小説であるからだと考えられる。

各時代の傾向を示すには、データとなるものが三作品、50文と少ないため不完全な部分のある調査となった。しかし、文長や分類語彙表による分類では作品による違いがはっきりとでていたため、今後作品数と文量を増やすことでより有用な結果が得られると考えられる。

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『星の王子さま』邦訳における訳者ごとの文の長さの比較

2013-12-10 17:51:27 | 研究演習2013
要旨
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企業キャッチコピーについて

2013-12-10 17:46:06 | 研究演習2013
要旨
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ゆるキャラにおける拍数,音素分布,語末の音素の調査

2013-12-10 17:45:25 | 研究演習2013
要旨
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「むずい」は「むずがゆい」?

2013-12-10 17:44:04 | 日記
うちの母は,略語が大っ嫌いだそうで,そういった言葉を聞くたびに,いらっとするそうです。

「ファミレス」のように,外来語を略したものは,まだ許せるそうなのですが,

「きもい」「きしょい」

の類は聞き捨てならないそうです。

先日,5歳の孫が「むずい」と言ったそうで,これには母もびっくり

初めて聞いたときは,「むずい」って何や,「むずがゆい」か???と思ったそうです。

「むずがゆい」って・・・^^

子どもが「背中がむずがゆい」って言ったほうがびっくりするけど,と思いながら,母の話を楽しく聞いていました^^
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ゆうちょ銀行に送金しようとして・・・

2013-12-10 17:33:02 | 日記
ゆうちょ銀行間の送金は手数料がかからないから一番お得♪

送金しようとしてATMへ。

さて,店名を入れたいのだが,数字がない。

普通,口座番号は数字で,人に書いて伝えるときも数字で教える。しかし,どう探しても,数字がない。

わからないので局員さんに尋ねると・・・。

「銀行に合わせてあるから,わかりにくいでしょう」

といってから,数字を読んで,その読みで入力すると教えてくれました。

たとえば,443だと,「ヨンヨンサン」だから,「ヨ」を押せば「4」で始まる店名が出てくるのである。

確かに,読みはそうだけど・・・。

現代日本語では,「シ」とは読まないという前提でしょうか。まあ,「シ」を押しても,4は出てこないから間違うことはないんだけれど。

それにしても,なんともわかりにくいシステムでした・・・。


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