先日,某ドラマを見ていると,「いろはかるた」がモチーフで使われていました。
「い」の「犬も歩けば棒に当たる」「一寸先は闇」などはよく知っていますが,
「月夜に釜○○○」は聞き慣れません。
母は知っているかと思い,聞いてみると,
「月夜に釜・・・出し?」
わっはっは。釜を出してどうするねん^^ しかも多分,「炊き出し」と混ざってる~^^
冗談はさておき,
ドラマに出ていた,かるたの「つ」は「月夜に釜を抜く」でした。
意味は,「明るい月夜に釜を盗まれるぐらい,はなはだ油断すること」なのですが,それだと,「月夜に釜を抜かれる」と受身にしないとおかしいです。なぜだろう。気になります。
----------------------------
そこで,図書館にある辞書を引いてみました。結論としては,かるたの文言が「月夜に釜を抜く」で固定しているのか,しているとすれば,なぜ,受身形ではないのか,などの問題が依然として残りますが,図書館所蔵の辞書を引く限り,見出し語は,「月夜に釜(を抜かれる)」でした。
『故事ことわざの辞典』(1986)小学館
『成語林』(1992)旺文社
『例解慣用句辞典』(1992)創拓社
『成語大辞苑』(1995)主婦と生活社
『明鏡ことわざ成句使い方辞典』(2007)大修館書店
『故事ことわざ・慣用句辞典』第二版(2010)三省堂
『故事俗信ことわざ大辞典』第二版(2012)小学館