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♪DVD「白夜行」



正月DVD鑑賞第3弾。
う~ん、これも随分前に原作を読んで、TVドラマもちょっと観て、なかなか面白かった。でもやっぱり、暗い。これまた「告白」と同様、正月早々に観る映画じゃないなぁ。
この話も犯人を推理する醍醐味があるミステリーだから、内容については触れないことにする。(まだ読んだり観たりしていない方がいるでしょうから…。と言いつつもネタバレはあります)
一人の女性を一途に愛し、彼女のためなら身を挺して何でもやる男。その一途な愛を踏み台にして華やかなビジネス界にのし上がっていく女。そして数十年前の殺人事件の犯人を、時効後も執念で追い続ける老刑事…。何ともやるせない気持ちにさせられる作品だ。
原作が普通の文庫本2冊分ぐらいある分厚さの長編なので、そのエッセンスをコンパクト?にまとめた映画のほうがストーリーや各人物の心情が理解しやすい面はある。でも、その分薄っぺらな印象を受けたのも事実。
暗い過去を背負い、幼馴染の献身的な愛を当然のごとく受け入れ、したたかに生きる雪穂役の堀北真希は、悪くないんだけど、暗いだけでしたたかさが伝わらなかった。亮司役の高良健吾も然り。執念を燃やす刑事の船越英一郎はイマイチ存在感がないし…。
TVドラマはほとんど見なかったけれど、綾瀬はるかと山田孝之のほうがピンとくる。特に山田の、あの暗く狂気を秘めた眼差しはピッタリだ。
小説の映像化はホントに難しいね。
小説は超長編で、結構読むのに時間がかかったと思う。でも映画は2時間で最初から最後までストーリーを追うことができる。特にこの映画は基本的に忠実に原作をトレースしているので、「なるほど、こういう意味か。こういうことね」というところが結構あった。
で、気になるのは、その後雪穂はどうなったんだろう、ということ。直接手を下さなくてもそれなりに捜査の対象となるのではないだろうか。
そうなればビジネスにだって大きな影響が出てくるはずだ。それもしたたかに乗り越えるのかなぁ~。
映画を観終わって、そんなことが気になった。