西村一朗の地域居住談義

住居・住環境の工夫や課題そして興味あることの談義

首都直下型大地震と帰宅困難

2011-05-30 | 地域居住学
今夕「クローズアップ現代」で「3.11あの夜あなたは帰宅難」で、この3月11日から12日にかけて東京で発生した帰宅困難者300万人について「検証」、火事が起こらなかったから帰宅者は途中「火事に巻き込まれず」助かった。

これが本当の「首都直下型大地震」であれば、多くの人々が大火事に巻き込まれて大惨事になるだろうと言う。

この3月11日に都心部から郊外の自宅に歩いてでも帰ろうとしたのは、主に子どもや高齢者など家族の安否を一番心配したからだった。

その後、地域で住民と学校等が話合って、帰宅困難な状況が起こったら、保護者が子供を迎えに来るまで学校で預かる、と決めた所もあるようだ。しかし、実際の大地震では、学校は近所から今回はなかったが、避難所として期待されている面もあり、多様な機能をこなさねばならなくなるだろう。

無理に帰宅せず、3日間位まで都心の職場等で過ごすことが出来る対策も求められる。戸田建設の例も紹介されていた。

まあ、この番組では特に触れられていなかったが、東京都自身の人口を全国的に分散して、いざという時、大惨事にならないように国土計画をしっかりやるのが国の責任であり仕事ではないか。

首都機能(政府機能、本社機能)を、一部、東北地方に分散するのも戦略的にいいのではないか。かって早稲田大学の吉阪隆正教授グループは、21世紀の構想として東北に「北上京」を構想し、東京都の山手線内部を「平地林」にする考えをまとめていた。