西村一朗の地域居住談義

住居・住環境の工夫や課題そして興味あることの談義

一軒、一軒大切にー震災後の「15年」調査ー

2010-01-14 | 地域居住学
もうすぐ、阪神・淡路大震災から満15年となる。

今朝、NHKTVで神戸大の近藤民代さん(准教授)の研究室で、院生達を中心に15年前の阪神・淡路大震災で亡くなった人々6400人ほどに対して、一軒一軒その時の状況やその後のことについて15年にわたって調査していることを放映していた。しかし、未だ1割も調査が終わっていないようだ。

これは、それこそ15年ほど前に当時、神戸大教授だった室崎益輝さん(現・関西学院大教授)が言い出していたことだな、と思って見ていたら、当の室崎さんが出てきて、記録として一軒もおろそかにせず調べて後世に伝えていくことが大切、神戸大だけでなく他大学や地域全体で取り組んだらどうか、と言っていた。

私も昔、水俣病に苦しむ患者の住宅、住生活を10数軒、丁寧に調べた経験もあり、一軒一軒の違いを丁寧に記録することが大切と思っている。まあ、住宅の様子を調べたり、対する政策などを提起するとき、対象をまあ階層的に、というか、グループにまとめがちだが、最後は、やはり一軒一軒が大切となるということだ。

西山夘三先生も、『住み方の記』で、ご自分の住宅、住生活をこと細かく描写しておられる。早く、自分の「住み方の記」を書かねば・・・、とも思うのだった。