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ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2011.4.17 欲しいものは何も・・・

2011-04-17 21:37:52 | 日記
 今日も午前中は家事をさっさと済ませてヨガのクラスへ。たっぷり汗をかいてさっぱりして帰宅すると、夫がお昼当番で食事の支度をしておいてくれた。毎度のことながら感謝である。
 それから掃除と再度洗濯をして、息子がスポーツクラブから帰ってくるのを待って、夕方3人で久しぶりに出かけた。

 行先は2つ離れた駅に去年出来た大型ショッピングセンター。当初は混んでいるだろうし・・・と、ずっとお預けになっていたが、夫も息子も行きたがっていたので出かけてみた。
 東南アジアのショッピングセンターを思わせるような作りで総2階建で、売り場面積は途轍もなく広い。専門店街とスーパー、フードコート、ゲームセンター等が100店舗くらいは入っているのだろうか。半日はつぶせるのかな、と出かけてはみたが、全く購買欲を掻き立てられることもなく、小一時間でくたびれてしまった。
 買ったものは何もなく(夫はCDを買っていた。)結局、早めの夕食をとってそそくさと出てきた。

 結局のところ、欲しいものは何もないのだなあ、としみじみ思った。
 そう、今、私が欲しいのは自由に歩き、動くことのできる体力と時間、そして美味しいものをちゃんと食べられる食欲、朝まで目覚めることなくきっちり眠れることに尽きるのだ。

 明日からまた1週間が始まる。休薬の週は土日ともフル回転、ちょっぴり疲れたので今日も早く休まなくては。

 昨夜、1冊読んだ。俵萠子さんの「子どもの世話にならずに死ぬ方法」(中公文庫)。
 お母様の7年にわたる闘病から老後の自立を考え、5年に亙り約100か所の老人施設を取材した渾身の一冊だ。お母様が病み、壊れていく過程の介護の記述、年の離れた弟のお嫁さんとの確執、高齢者虐待の実態等には本当に胸につまされた。
 介護不安を解消し、子どもの人生を巻き込むことなく死ねるのか、と自分のために始めた取材だったが、周りを見回すと同じことを考えている人が多いということがわかり、一冊の本にまとめたのだという。
 巻末の解説には親しくされていた樋口恵子さんが「ついの住み家の青い鳥」と題して書いておられる。著者の「子や他人に頼るばかりで自立の志がないところには決して“青い鳥”はいない」というメッセージが重たく響く。誰しも年をとり、弱り、病を持つ時が来る。その時、どれだけ自立の志を持ち続けていられることか。
 俵さんは日本初の準公選で中野区の教育委員を務められたことが記憶に鮮明だが、65歳で乳がんを患い「一、二の三で温泉に入る会」等、患者会でボランティア活動をするなど幅広く活動しておられた。その後、交通事故から奇跡の生還を遂げたのち、病と事故をきっかけに晩年に本著を記し、2008年11月、間質性肺炎のため急逝されている。
 いろいろ考えこんでしまった1冊だった。

 ブログ開設から1年半弱で訪問者数が10万人を超えました。いつもお読み頂き、本当にありがとうございます。5万人を超えた段階でアクセス状況を公開しましたが、5万人に達するまでに1年ほど、5万人から10万人まで半年ほどでした。これからも細く長く続けていきたいと思います。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
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