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ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2025.4.18 入院2日目のこと モーニングショックは続く・・・

2025-04-18 14:48:08 | 治療日記

 昨夜から今朝にかけて、そしてその後も、私の今の状態をつくづく思い知らされることが立て続けに起きた。

 昨夜12時前、お手洗いに行きたくなってナースコール。(自分で動くことは禁止されている。)この時、立ち上がったらふら付きが酷く、小柄なY看護師は長身の私を支えきれず、男性看護師の応援を呼んでくださった。これまで経験したことない酷いふら付きはスクリュードライバーの中で廻されているようで、とても立っていられなかった。
 あのお二人がいなければ、そのまま後ろに卒倒して後頭部を打撃してこと切れていたかもしれない。あんなに恐ろしかったのは本当に初めて。また命の恩人が増えてしまった。Yさん、Mさん本当に身体を張って支えて頂き、ありがとうございました。
 
 今朝、明け方に下着を濡らした。初めてのこと。本当にショックだった。寝間着は薄いからしっかりシミが出来ている。その後ろ姿を見て、看護師さんから「おもらし・・・」と言われた時は穴があったら入りたいくらい情けなかった。
 そこでシーツと下着の替えである。濡れている所にズリズリとずれて行って欲しい、と1回目。その通りにしたつもりが、反対側に動いていたらしい。

 「ああ、動かないでって何度も言ったじゃない、なんで動くの?」と涙声で言われる。「いえ、最初と今と2回ですよね。」というと「いえ、3回言いました。」とまるで小学生の喧嘩になってきたので、退散し、片足でショーツを穿くが大変。よろよろしながら済ませたところ、「違うと思う」と。後ろ前だった。
 そういうことにも注意が払えない、情けない。履き替えが終わる前に一言言って欲しかった。またその場で下着を降ろしてヨロヨロ穿き直す。


 お手洗いの前で仁王立ちしている、初対面で30歳も年下の看護師さんに、私の一番のプライベートゾーンを晒すことが情けなかった。私の下半身の尊厳はどこへ、である。そんなこと、言っている場合ではないのかもしれないけれど。
 ステロイド点滴のせいで血糖値が上がり、お手洗いが近くなっていることに加え、私自身が自分の身体をコントロールできないことが原因なのだが、彼女はそんなことは重々承知の上で、私のその後の行動が引っかかっているようだ。

 それでも「お忙しくとても大変であることは重々承知しています。けれど、こんな状態になって一番情けないのは私なのです、イライラは伝染するので、どうか・・・今後自分のことは自分でなるべくやりますので・・・」というと、「それは大丈夫です」と。かなり割り切っている。
 長く患者をやっているが、看護師さんに物を申すことはなかった。これも初めての事。
 患者である私にとっては初めての経験だからとても苦痛だったが、医療従事者は他人のプライベートゾーンを見ることは医療行為の一環だろうし、極当たり前のことであろう。でも、それでもおもらしの始末が楽しいはずがない。たしかに割り切らければ続けられないお仕事だろう。

 羞恥心でうろたえる私と、医療行為として割り切って早く処理を終わらせようとする彼女の間で生じた行き違いなのかもしれない。

 同席していたもう一人の看護師さんが見かねて「辛いよね、でもそれが頭の病気だから」と。
その後、ご自身が思うところがあったのか、他の看護師さんからのアドバイスがあったのかどうかわからないが、件の看護師さんからのあたりが柔らかくなった。

 夕方、通院帰りの夫が、そして仕事帰りの息子が見舞いに来てくれた。二人を相手にあれこれお手洗いの愚痴をこぼしながらベッドに縛り付けられた姿勢で過ごす。夫も息子も病院迄は片道1時間半ほどかかるので、来院は大変である。
 それでも、明日は土曜日なので、夫と息子、それに息子のお嫁ちゃんも見舞いに来てくれるらしい。何もせずに、じっとベッドに横たわるしかない身としては、家族の顔が見られるのが何より嬉しい。
 ろくに動いていないのに不思議なくらいお腹は空く。病院の薄味で野菜たっぷりの管理された食事だからだろう。それでも甘いものが食べられないのはさみしい。


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よくぞお戻りになられました (風の精シルフィード)
2025-05-05 21:30:07
以前、詰問調のコメントを差し上げ,
その後,緊急入院となられてしまわれて,
どう陳謝すべきか,思案しておりました。
無事に退院の運びとなられ,本当に良かったです。
その節は大変失礼しました。

今回は脳の機能低下で絶望を突きつけられるような状況をも乗り越えられたことが胸に迫ります。
どうぞあまり無理をされず,ゆっくりと回復していただきたいです。
返信する
Unknown (ゆみ)
2025-05-05 21:40:24
ロッキングチェアさん、こんばんは。

入院すると、看護師さんにも色々な方がいらっしゃって、言動には惑わされます。
辛い状態で悲しい思いもされましたね。

下半身の尊厳、まさしく私も同じ思いをしました。
大腿骨転移で人工骨頭術後は、仰向け状態維持、足の間を広げた姿勢で寝返りも禁止、導尿と地獄の5日間を過ごしました。その間、寝た状態で"おしも"の洗浄です。
私は乳がん転移わかる直前まで訪問ヘルパーの仕事していて、高齢者のオムツ交換、おしも洗浄もらやらせてもらっていましたが、自分のこととなると本当に嫌でした。
ロッキングチェアさんは初めてのこと、躊躇しちゃいますよね。意識があるうちは自分でトイレに行きたいものです。
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Unknown (ロッキングチェア)
2025-05-09 16:32:16
sylphide1832ineurope eさん、
夫の報告コメントに投稿頂き、ありがとうございます。
色々ご心配をおかけしました。病院で出来ることは全て行って頂きましたので、無事退院しました。
皆様からのお祈りのおかげと思います。ありがとうございます。無事記事がアップ出来るようになりましたので、これからもどうぞよろしくお願いいたします。
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Unknown (ロッキングチェア)
2025-05-09 16:53:21
風の精シルフィードさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。

前回の籠城蟄居の時のコメント、全然気にしていません。陳謝の必要などありませんよ。いいアドバイスをして頂けたなと思っています。ありがとうございました。
これからは少しゆるゆると暮らしますが、夫のスパルタリハビリで凹んでいないというと嘘になりますが・・・。
ご心配かけて申し訳ありません。何があるのかわからないというのが不安を大きくしています。悪さの原因が判ればそれで対応も出来ます。脳転移については今回、猛スピードで出来ることをやり切ったのでスッキリしました。後は、治療を3か月近くお休みしていた肺の方が静かにしてくれるのを祈るのみです。
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