ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2011.4.16 ホームステイ説明会参加

2011-04-16 19:01:22 | 日記
 ようやく息子が土曜日も授業ということになり、いつもどおり出かけてくれるので、土曜日の午前中は実に有意義に過ごせる。早めに大洗濯をし、朝一番のベーシックヨガのクラスに参加。これまでと変わったことといえば「余震があったら、避難路はこちらです。」というアナウンスがあったこと。本当に毎日のように余震がある。

 そして、午後には息子の学校まで出かけた。中3から高2を対象に、夏に半月ほどカナダへの英語研修とホームステイの募集がある。中学生はサマーキャンプがあり、来年は修学旅行があるので、今年参加するのがベストだとこちらは勝手に考えていた。

 私も学生時代、ホームステイに憧れていたけれど、お金もかかるし・・・、となかなか親には言いだせなかった。が、当の息子はあまり乗り気ではない。「友人は誰一人として行かないし、勝手に決めるな。」とのたまう。もちろん首に縄をつけて行かせるわけにはいかないから、どうしても嫌だ、ということなら諦めるのだが、とりあえず説得材料として説明会に参加しないことには始まらない、と参加してきた。
 ちょうど最寄駅で帰り道の息子と遭遇し、「説明をちゃんと聞いてきて。」と大分態度が軟化していた。学校でそれとなく話しているうちに、数名の友人が興味を持っているということがわかったようだ。

 今年で25回目の募集だという。行き先は、かつてはアメリカ・カリフォルニア州だったが、一昨年から治安等を考慮の上、カナダになったそうだ。だが、初年度は新型インフルエンザが猛威をふるい、直前で中止になった。昨年、満を持して行われた初のカナダでのホームステイは、初回にもかかわらず大満足ものだったという。アルバータ州のホストファミリー宅に原則2人ペアで2週間近く滞在する15日の行程。バンフ観光もついているというテンコ盛りの内容。

 カナダと言えば、働き始めて2年目に母と2人で初めて出かけた国だ。カナディアンロッキーとレイクルイーズ、バンフ、ヴィクトリア、バンクーバーの1週間の旅だった。今思えば、家事を全くやらなかった父が良く1週間の旅行を許してくれたなあ、と思う。ちょうど6月の初め、とてもいい季節だったので、ツアー参加者は殆どハネムーン客だったが、母が(当時50歳を少し超えた頃、今の私とあまり変わらないことにちょっと驚く。)最年長だったので、いろいろと大切にしてもらえた記憶がある。おりしもカナダでは交通博が行われた年で、大手の旅行会社によるツアーであったにもかかわらず、航空券のダブルブッキング等があり、利用便が直前で2便に分かれたり、到着の時間が大幅にずれたり、といろいろハプニングがあった。そうした中、若い人たちは「2人でいられればいいから・・・」ととても鷹揚で、「ゾロメで厄年なんです。」と言っていた添乗員さんも母のことを「お母さん、お母さん」と呼び、とても気を利かせてペースをあわせてくれたり、先の便にしてくれたり、ホテルの部屋をグレードアップしてもらったり、とずいぶん恵まれた。

 自由行動の時は、当然のことながら海外旅行は2度目という母が全く持って頼りにならなかったから、私一人であちこちで聞いてまわりながら、道に迷ったりというハプニングもあり、ショートトリップであわや帰りのセスナに間に合わなくなりそうになって慌てた、という想い出もある。母と2人だけで出かけた海外旅行は後にも先にもこの時だけだ。本当に思い切って出かけないと実現しないことはたくさんあるのだな、と思う。

 “カナディアンロッキーの宝石”と称されるレイクルイーズでは、ホテルの窓から見える絵葉書そのままの景色に溜息をつき、どこまでも続く森と湖の景色に終いにはさすがに辟易するほど、長い時間をかけて鉄道でカナダの大自然の中を旅したことは忘れがたい。ヴィクトリアのブッチャートガーデンの咲き乱れる花々はそれは綺麗だったし・・・それにしても手元に写真があるわけでもなく、四半世紀近く前のこと、記憶はかなりあいまいだ。

 そんなことを思い出しながら、説明を聞き、写真を見た。是非行ってほしいものだ、誰かお友達とその気になってくれればいいのに、と思いながら学校を後にした。

 帰路、夫と最寄駅で待ち合わせをしてスーパーを梯子してお茶と買い物。
 一足遅くに今日封切りのアニメ映画を観て帰ってきた息子に水を向けたところ、「同じ家庭に友人とお世話になれるなら行ってもいいかな。」という返事。申し込み締め切りが来週末なので、心当たりの友人と週明けに話をつけてくるように言った。

 親の過保護かもしれないけれど、息子には10代のうちに是非いろいろ経験させてやりたいと思う。きっと帰ってきたら一回りも二回りも成長しているはずだから。

コメント (2)
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