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ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2025.4.30 入院14日目、嚢胞脳ドレーン手術9日目のこと 卯月晦日 ノバリス治療3回目折り返し 夜中にやらかす 

2025-04-30 22:32:17 | 治療日記

 昨夜も20時には自主消灯。真夜中の薬、MSコンチンとタリージェも起こして頂くのが当たり前の生活。でも家にいれば8時消灯はありえず、日付が変わる12時まではだらだらと起きていたのだ。

 入院2週間、そして夜中にコトは起こった。お手洗いに行きたいと思ったらもう待てない。事前にナースコールを押してドレーンを調整しなければならないのに、一人でなんとか行けそうなので部屋のお手洗いに立とうとすると頭の上が何かにひっかかってしまった。それを外して用を足したところ、MSコンチンを持ってきた男性看護師のNさんが、「え?何?一人で立ったの?」「大変だ」、「どうなってるんだ、これ」、と。

どうも私が縫ってある部分を外すくらいの力でチューブを引っ張って抜いてしまったらしい。朦朧とする中、何人も夜勤の看護師さんが駆け付け、確認する。ひとまず廃液は増えておらず、確認後にすぐ救急の先生を呼んでくださり、そのまま処置をして緊急CT撮影。
 夜中過ぎの人影ない廊下を車いすが走り、たった一人で待機していたと思しき技師さんがCT室のドアを開けて待っていてくださる。もう皆さんに申し訳ない、ごめんなさい。とはこのことだ。

 無事撮影が終わって部屋に戻り、皆さんにお詫びをしつつおやすみなさいと再び横になれたのは僅か30分後のこと。それにしても、病院にいるってすごいことだ。これを朝まで気づかずにいたら今頃どうなっていたか。タイミングも良かった。
 MSコンチンを飲む予定の12時ちょっと過ぎのことで、皆さんが起きていてくださったのだ。それにしても、もういい加減お漏らししてしまうやるせなさを受け入れて、ナースコールを押さないと、せっかくの2週間の頑張りがダメになってしまう。

 その後ウトウトして4時にもう一度手洗いへ。血圧や熱も正常で血糖値も107と落ち着いてきた。うとうとして6時に目覚める。

 Y執刀医が顔を出してくださり、夜中の事故についてお詫びする。
言い訳ではないが、12時に内服するMSコンチンとタリージェでかなり眠気が酷い中、1時過ぎ血糖値測定、2時過ぎ検温・血圧、随時チューブからの廃液の確認、測定、明け方にも検温・血圧測定。真っ暗な部屋に毎回懐中電灯を顔まで近づけながらそれらは行われるのでどうしても目が覚めてしまう。
 そして、朝は明るくなった5時前から廊下に色々な音が響き始める。それですっかり起きてしまう。つまり1時間以上続けて眠れない計算。完全に睡眠不足で頭が朦朧としているのだ。

検査結果は、とりあえず接続部が外れただけで大元のチューブの先端まではダメージが及ばず大事にならずにほっとする。皆様に多々ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。

 その後、朝食をパン以外ペロリと平らげ、身支度をしてノバリス治療の連絡が来るのを待つ。8時45分の予約だというが、まだ8時半である。正真正銘の1番目のカードを取り、そのまま部屋へ。お面をつけて(夜中の事件で包帯を2重にまかれたため、お面がかなりきつくなってしまい、ぴたっと装着させると鼻の骨がひしゃげるほど痛かった。自業自得。)、その後は言われるがままに横になり15分ほど。
 あっという間に終わって部屋に戻ったのは9時15分にもなっていなかった。通院での連日実施だったら絶対に通えなかった。入院中連続で5回実施して頂いたのが有難かった。

 少し疲れてウトウト。しばらくすると作業療法士さんのMさんが現れた。
 血圧と体温は問題なしで、部屋内で万歳と深呼吸から始めて、外の手すりにつかまって軽い膝の折り曲げ等をする。身体は入院時よりゆらめかなくなって、支えて頂いて歩くと大分しっかりしてきた感じ。最後は廊下の中心を外れないように意識しながら病棟内を往復した。それでもSp02も心拍数も殆どあがらず安泰だった。
 立つことも危うかったのに、こうして少しずつ歩けるようになっている。Mさんは、学生時代に我が家の近くに住んでいたことがあり、アウトレットモールにも通い、大学のイベントにも参加したことがあるというご縁を頂く。可愛くて面白い二歳男児のお父さんだという。

 パソコンを整理して原稿を少しずつ書いているが、なかなか思うように進まない。部屋で休むとすぐに血糖値測定とお昼。今日もうどんだ(入院中1度カレーが出た以外は15回、毎昼つけうどんだった。)けれど、頑張ってしっかり頂いた。
 しばしPCに向かい、草臥れてお昼寝していると1週間ぶりのシーツ交換。とてもさっぱりしたので、そこで気持ちよく寝落ち。
 その後、Y執刀医とI理学療法士が顔出し。私の様子を聞き、もし問題なければ週末以降退院しましょう、と。明日、夫にリハビリの様子を見てもらい説明してくださるという。最短で週末退院になった。

 そんなわけで早期退院に備えてリハビリはスパルタにして頂いた。最後は頑張って階段の上り下りも。我が家の階段より急で長かったけれど、手すりにつかまりながら昇り降り出来た。
 部屋に戻るときは、わざと方向転換をしながら遠回りをしつつ。なるほどなあと思う時間だった。

 部屋に戻り暫しすると血糖値測定。ウトウトして寝ていると、これまでずっと話し相手をしてくださっていた化学療法室のKrさんが顔を出してくださり、びっくり。Krさんもベッド上から見上げてマスク姿で目しか見えない体勢だとお顔がはっきりしない。声で聴き分けている。30分ほど一方的に喋り続けてしまった。
 聞き上手でおられるのでついついお喋りが楽しい。患者さん手造りの可愛いマスコット猫ちゃん人形もつれてきてくださった。なごむ。
 他の看護師さんたちも息をひそめて私の成り行きを見守ってくださっているとのこと。17年以上お世話になった化学療法室の主(?)である患者としては、有難いことである。

 2つのリハビリを頑張った後は、早くも夕食。
 これまたご飯以外は完食した。寝て、食べて、お手洗いに行き、パソコンで日記を綴るだけの、贅沢な生活である。恥ずかしがるより、申し訳ないというより、ナースコールが先。昨夜もかえって夜中の処置やらCTやらでご迷惑をかけてしまった。

 3日間お留守だったお通じがスインプロイクのおかげで開通した。今晩だめならセンナの下剤(かつて、バリウム検査の後にこれを1錠飲んだだけで大変な思いをした。とにかく単純なのか、どの薬が効きすぎてしまう。)を1錠飲みましょう、と言われていたのでほっとする。
今夜も8時にPC強制終了、自主消灯である。


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2025.4.29 入院13日目、嚢胞脳ドレーン手術8日目のこと ようやく明日から点滴が1本に

2025-04-29 14:18:26 | 治療日記
 
 昨夜も6時半の夕食を済ませたら9時でバーンアウト。すぐに消灯。休んでからも測定があれこれ待っているが、お手洗いが近く待ったなしなので、ブザーを押してから来て頂けるまでドキドキだ。部屋のお手洗いも解禁されたが、夜中は寝ぼけているから基本車椅子で往復。真夜中のコンチンタイムと3時、6時と3回も手を煩わせている。

 GWスタート。外は気持ちよさそうな青空。ドライブにでも行きたいですね、と夜勤開けもうすぐの看護師さんと話す。
 歯磨きを済ませてPCタイム。入院日記を書いているが、色々あった日をついつい先に書いてしまうなど、なかなか時系列で綺麗に揃わない。祝日なのでリハビリもお休み。あっという間に食前の血糖値測定が来てまたバチン。夫はこれを自分で毎日、やっているんだな、頑張っているなと思う。12時までベッドで休息。

 食後、今日も用事の帰りに母を訪ねてくれたと従姉から連絡があったので、お礼と様子伺い。母からは、26日に私の見舞いを終えて帰宅後に電話があり、すっかり元気になっていたとのこと。従弟が東京に一家で引っ越ししてきたので、色々用事を頼んでも良いとの有難いお知らせ。
 母には既に朝電話したが、その後従姉からの連絡があったことで、夕方に電話してみると、従姉達のことが話題となり話が弾んだ。電話口からはお友達の声が聞こえた。訪問してくれていたようだった。良かった、良かった。

 その後も暫しPCと格闘し、何とか入院中に記事をアップ出来たらと思うが、内容がとてもいい加減でアップするのは無理そうなので、退院帰宅後に精査することに。

 夫は昨日より早く到着。部屋の入り口のロールカーテンに激突して、折角差し入れてくれた無糖のアイスラテをぶち撒け、床掃除で大騒ぎの30分弱。私は動けないから手を出せないので見ているだけ。
 その後、問わず語りで延々とお喋りしつつPCも少し整理したら、夕食前の血糖値測定となり、少し目をつぶったら夕飯が届いた。夫は、私が食事を終え歯磨きをしたのも見届けて部屋を後にした。

 夫は昼までに、冷蔵庫にあった食材を皆使ってしまったので、今日は外食して帰るとのこと。後でラインで送られてきた写真を見たら、野菜たっぷりの定食をオーダーしていた。食後のおやつもなくヘルシーな食生活になっている。
体重が69キロが62キロ(結婚した当初はこのくらいで、俺は絶対中年太りにはならないと豪語していたのだが・・・幸せ太りということにしておこう。)と、すっかりかつてのスリムな体形に戻ってしまい、なかなか増えないらしい。あの立派なお腹はどこへやら、のスリム化である。
よく言えば、シュッとしたいい感じのちょい悪因業おやじになってきたようにも見える。
 ついついPCを続けてしまうが、眼が痛み、目薬を差しっぱなしである。
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2025.4.28 入院11日目、嚢胞脳ドレーン手術7日目のこと ノバリス治療2回目

2025-04-28 16:40:13 | 治療日記
 
 昨夜も朝までは同じ感じ。廊下の騒音環境で眠れたり、眠れなかったり、だ。眠剤を飲んでみるのも一案とのこと。
 手術から1週間、治療が終わらないと抜糸(抜鈎)出来ないので、相変わらず頭の中からチューブが外に出ている。看護師さんたちもこんなに長く術後チューブ管理を続けたことはないようで、夜中に交代で暗い中、私の頭の中の廃水数値を測りにみえるのは申し訳ないことだ。

 朝食を摂り、今日もノバリス治療に呼ばれたのは一番目。まだ8時半である。午前中ということだったので、早めに食事を終えて身支度はしていたが、それにしても早い。
 正真正銘の1番目のカードを取り、そのままリニアックの部屋へ。お面をつけて(匂いはあるが前回より苦しくなかった。)言われるがままに横になり15分ほど。あっという間に終わって、部屋に戻ったのは9時15分にもなっていなかった。何はともあれ、入院中に分割投与5回分(1回7グレイ)を残さず実施して頂いたのが有難かった。これが通院だったら大変だった。

 3年目のチューターSさん(今季朝ドラの主人公に似ている可愛さ)はお母様が看護師だったという。大変なのを見ていてそれでも現職を選ばれたそう。
付き添って来た1年生は、人と接するのが何より好きと言う。素晴らしいことだ。Sさんから、ゆとりがあればご希望に応じて足浴等が出来るが、何せ人手がなくて忙しいとのこと。
 私の話も聞きたいのが、その時間がなく残念に思っていたと言ってくださった。今日思いがけなくお話し出来て良かった。やはり人が働く職場にはある程度の時間のゆとりが必要であると思う。

 そして、理学療法士Iさんと作業療法士Mさんによるリハビリスタート。これから今日を入れて4日間の平日、お二人が午前・午後に分かれてやってきてくださるとのこと。こうしたサプライズの訓練がいつの間にか用意されている。
 ベッドに座ってヒアリングを受けた後、筋肉チェックをしてから病棟内を歩く。血圧もSPO2等も問題なし。支えて頂きながら、ちょっと後ろに倒れる感じがあったが、なんとか無事部屋に戻って休憩。少しずつでも自分の足がしっかりしてほしい。焦らずじっくりリハビリに取り組みたい。




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2025.4.27 入院10日目、嚢胞脳ドレーン手術6日目のこと 病院はお休みでも病棟はいつも通りの一日が待っている 

2025-04-27 23:07:19 | 治療日記

 昨夜は、母達3人が見舞いに来てくれた余韻で眠れないかと思いきや、電気を消して横になったらもうバタンキュー。あっという間に寝落ちる。
 今朝も朝の光とだんだん慣れてきた騒音と測定来訪で目が覚める。
 夜勤の方たちのミーティングの声が真夜中まで続く。時に“ライオン”が吠える。女性が泣き叫ぶ。切ない。

 早くも入院10日目になった。開頭手術をして6日経ったとは思えない。今日が日曜日なのもかなりあやふやな感じ。毎朝、認知症予防なのか、氏名、生年月日、今日の年月日と曜日、自分がいる場所はどこかを訊かれる。

 まさかまさか・・・だったが、入院2日目、初めて病室で迎えた朝、自分がいる病院の名前を答えられなかったのはかなりのショックだった。外から見る風景が全く見たことない感じ(病室は、いつも利用する正面玄関側ではなく、その反対側の方にある。)だったのも、それを後押ししていたのかもしれない。
 17年も通っていてこのアウェイ感は一体なんだ、とかなり長く感じていた。病棟の向きも、一度お世話になった腫瘍内科と北と南だったので、見えるはずのスタジアム等も全く見えず、ひたすら緑が広がっていて、なんだか旅行に来たような印象だった。脳の手術に来て、もしかしてリゾートホテルに泊まっているのでは、と思うのはかなりの能天気である。

 その翌日もぱっと言葉が出てこなかった。ようやく3泊したところできちんと答えが出せるようになった。これも病気のせいだろうが、当初は驚いた。言語中枢には影響が出ない筈の、視覚機能を有する後頭葉の腫瘍だったが、色々な神経の伝達機構に間違った信号が届いて症状として出たのかもしれない。
本当に脳とは凄いところだ。人間の身体は実にうまくとても繊細に出来ている。

 今日も朝昼夜と食事をキチンと頂く。なかなか熟睡出来ずにいつもぼーっとしている割には食欲があるのが救いだ。テレビを視る元気も本を読む元気もなく、お腹が満ちると自動的にお昼寝。日中あまり寝てしまうと夜眠れなくなるので、注意して、と言われるが、瞼は重~くなってしまう。
明日は週明け月曜日。明日からあと4回、ノバリス治療再開だ。


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ロッキングチェア 入院後の経過報告(2) =ノバリス治療が始まりました。=

2025-04-26 20:56:29 | 治療日記
 「ロッキングチェアに揺られて」をお読み頂いている皆様、今晩は。ロッキングチェアの夫です。

 ロッキングチェアが4月17日に緊急入院となった後の経過については4月21日にお知らせしたところですが、その後の状況についてご報告させて頂きます。

 前回のご報告で「手術~ドレインチューブによる水の除去~抜糸~放射線治療~腫瘍内科による治療~退院というプロセスを踏むものと思われます。」とお伝えしましたが、翌22日に手術が行われ、腫瘍内の水の除去が順調であることから、25日から「ガンマナイフ」より精密に照射できるという「ノバリス」という放射線治療が開始されました。ガンマナイフは1回の照射で終わるらしいのですが、ノバリスは5回(5日)に分けて照射することになります。

 またノバリスは、効果はともかく、ガンマナイフのように頭部に直接ピンで金属フレームを固定する必要がないため、妻の心身への負荷が少ないであろう点も嬉しい限りです。
 順調にいけば5月2日には放射線治療が終了いたしますが、その後のことは退院時期を含めて、現時点では一切わかっていません。

 治療の効果を云々するのは早計かと思いますが、妻から送られてくるLINEのミスタッチや変換間違いが少なくなったような気がして、これは水を抜いた効果かもと思います。たとえどんなに小さなことであろうと、少しでも症状が改善されているように見えるのは、家族にとってはとても勇気づけられます。

 ところで、経過報告はロッキングチェア自身が行うところですが、現状では、LINEのミスタッチ等は少なくなったとはいえ、ブログが更新できるところまで回復はしていません。ということで、暫くの間は夫が代わりに経過報告をさせて頂きます。どうぞよろしくお願いいたします。

 お読み頂きありがとうございます。
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