昨夜も20時には自主消灯。真夜中の薬、MSコンチンとタリージェも起こして頂くのが当たり前の生活。でも家にいれば8時消灯はありえず、日付が変わる12時まではだらだらと起きていたのだ。
入院2週間、そして夜中にコトは起こった。お手洗いに行きたいと思ったらもう待てない。事前にナースコールを押してドレーンを調整しなければならないのに、一人でなんとか行けそうなので部屋のお手洗いに立とうとすると頭の上が何かにひっかかってしまった。それを外して用を足したところ、MSコンチンを持ってきた男性看護師のNさんが、「え?何?一人で立ったの?」「大変だ」、「どうなってるんだ、これ」、と。
どうも私が縫ってある部分を外すくらいの力でチューブを引っ張って抜いてしまったらしい。朦朧とする中、何人も夜勤の看護師さんが駆け付け、確認する。ひとまず廃液は増えておらず、確認後にすぐ救急の先生を呼んでくださり、そのまま処置をして緊急CT撮影。
夜中過ぎの人影ない廊下を車いすが走り、たった一人で待機していたと思しき技師さんがCT室のドアを開けて待っていてくださる。もう皆さんに申し訳ない、ごめんなさい。とはこのことだ。
無事撮影が終わって部屋に戻り、皆さんにお詫びをしつつおやすみなさいと再び横になれたのは僅か30分後のこと。それにしても、病院にいるってすごいことだ。これを朝まで気づかずにいたら今頃どうなっていたか。タイミングも良かった。
MSコンチンを飲む予定の12時ちょっと過ぎのことで、皆さんが起きていてくださったのだ。それにしても、もういい加減お漏らししてしまうやるせなさを受け入れて、ナースコールを押さないと、せっかくの2週間の頑張りがダメになってしまう。
その後ウトウトして4時にもう一度手洗いへ。血圧や熱も正常で血糖値も107と落ち着いてきた。うとうとして6時に目覚める。
Y執刀医が顔を出してくださり、夜中の事故についてお詫びする。
言い訳ではないが、12時に内服するMSコンチンとタリージェでかなり眠気が酷い中、1時過ぎ血糖値測定、2時過ぎ検温・血圧、随時チューブからの廃液の確認、測定、明け方にも検温・血圧測定。真っ暗な部屋に毎回懐中電灯を顔まで近づけながらそれらは行われるのでどうしても目が覚めてしまう。
そして、朝は明るくなった5時前から廊下に色々な音が響き始める。それですっかり起きてしまう。つまり1時間以上続けて眠れない計算。完全に睡眠不足で頭が朦朧としているのだ。
検査結果は、とりあえず接続部が外れただけで大元のチューブの先端まではダメージが及ばず大事にならずにほっとする。皆様に多々ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。
その後、朝食をパン以外ペロリと平らげ、身支度をしてノバリス治療の連絡が来るのを待つ。8時45分の予約だというが、まだ8時半である。正真正銘の1番目のカードを取り、そのまま部屋へ。お面をつけて(夜中の事件で包帯を2重にまかれたため、お面がかなりきつくなってしまい、ぴたっと装着させると鼻の骨がひしゃげるほど痛かった。自業自得。)、その後は言われるがままに横になり15分ほど。
あっという間に終わって部屋に戻ったのは9時15分にもなっていなかった。通院での連日実施だったら絶対に通えなかった。入院中連続で5回実施して頂いたのが有難かった。
少し疲れてウトウト。しばらくすると作業療法士さんのMさんが現れた。
血圧と体温は問題なしで、部屋内で万歳と深呼吸から始めて、外の手すりにつかまって軽い膝の折り曲げ等をする。身体は入院時よりゆらめかなくなって、支えて頂いて歩くと大分しっかりしてきた感じ。最後は廊下の中心を外れないように意識しながら病棟内を往復した。それでもSp02も心拍数も殆どあがらず安泰だった。
立つことも危うかったのに、こうして少しずつ歩けるようになっている。Mさんは、学生時代に我が家の近くに住んでいたことがあり、アウトレットモールにも通い、大学のイベントにも参加したことがあるというご縁を頂く。可愛くて面白い二歳男児のお父さんだという。
パソコンを整理して原稿を少しずつ書いているが、なかなか思うように進まない。部屋で休むとすぐに血糖値測定とお昼。今日もうどんだ(入院中1度カレーが出た以外は15回、毎昼つけうどんだった。)けれど、頑張ってしっかり頂いた。
しばしPCに向かい、草臥れてお昼寝していると1週間ぶりのシーツ交換。とてもさっぱりしたので、そこで気持ちよく寝落ち。
その後、Y執刀医とI理学療法士が顔出し。私の様子を聞き、もし問題なければ週末以降退院しましょう、と。明日、夫にリハビリの様子を見てもらい説明してくださるという。最短で週末退院になった。
そんなわけで早期退院に備えてリハビリはスパルタにして頂いた。最後は頑張って階段の上り下りも。我が家の階段より急で長かったけれど、手すりにつかまりながら昇り降り出来た。
部屋に戻るときは、わざと方向転換をしながら遠回りをしつつ。なるほどなあと思う時間だった。
部屋に戻り暫しすると血糖値測定。ウトウトして寝ていると、これまでずっと話し相手をしてくださっていた化学療法室のKrさんが顔を出してくださり、びっくり。Krさんもベッド上から見上げてマスク姿で目しか見えない体勢だとお顔がはっきりしない。声で聴き分けている。30分ほど一方的に喋り続けてしまった。
聞き上手でおられるのでついついお喋りが楽しい。患者さん手造りの可愛いマスコット猫ちゃん人形もつれてきてくださった。なごむ。
他の看護師さんたちも息をひそめて私の成り行きを見守ってくださっているとのこと。17年以上お世話になった化学療法室の主(?)である患者としては、有難いことである。
2つのリハビリを頑張った後は、早くも夕食。
これまたご飯以外は完食した。寝て、食べて、お手洗いに行き、パソコンで日記を綴るだけの、贅沢な生活である。恥ずかしがるより、申し訳ないというより、ナースコールが先。昨夜もかえって夜中の処置やらCTやらでご迷惑をかけてしまった。
3日間お留守だったお通じがスインプロイクのおかげで開通した。今晩だめならセンナの下剤(かつて、バリウム検査の後にこれを1錠飲んだだけで大変な思いをした。とにかく単純なのか、どの薬が効きすぎてしまう。)を1錠飲みましょう、と言われていたのでほっとする。
今夜も8時にPC強制終了、自主消灯である。