カルテ番号 り・1(41)
静は思った。
確かに物事の正誤にとらわれていた。
院長がいわれるように、その判断は時々間違う。
年齢を重ねて判る事も多々ある。
社会も新たな事実を発見し、以前の常識や知識が間違いだと発表する。
それさえも、未来においては覆すかもしれない。
正誤の判断は危ういもの。
それよりも、もっと大切な事やモノがある。
その為には、故意の嘘さえ使い様。
そうなのだ。
使い方が大切で、正誤が大切ではなかった。
自分の能力は、使ってはいけないものでも無かった。
知っても、知らせなければならないものでも無かった。
「先生、心の霧が晴れたようです。
私、ずっと迷いながら自分を責めていました。
息子も一人立ちして北海道にいます。
私も一人立ちして、こちらで暮らそうかと思います。
そして、災害の準備の仕事をしたいと思っています。
早速、柳さんに相談してみます。
私の僅かな能力も、これからは活かせる時には使おうと思います」
(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
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ブログで書いた「迷説般若心経」 「迷説恋愛論」 「迷説幸福論」
誰か出版してくれぇ~)