カルテ番号 あ・28 9度目(38)
愛田恵子が頷いた。
「アタシの方の準備はしてきたわよ。
いつでもいいわ。
プロジェクトに言葉だけ伝えればいいの。
その先は、上手く発表できるようになっている。
もちろん吉永さんの名前が出る事はないわ。
そして、アタシ達の事も漏れないわ。
優秀な専門家研究者集団の合同予知という形になっているの。
更に二の矢、三の矢が後押しするように仕掛けてある。
こうなれば、マスコミも邪魔する意見は出し難いはず」
風間陽水は吉永百合に向かって言った。
「吉永さん、いいですね。
そこのマットに横になって、目を閉じて下さい」
百合は黙って従った。
陽水は他の二人に言った。
「皆さん、吉永さんを囲むように座って下さい。
吉永さんが話し出しても、皆さんは黙っていて下さいね」
百合は思ったよりも緊張がなかった。
風間陽水の手が頭に触れると、安心感が広がった。
そして、1分も経たないうちに、静かな寝息になった。
百合は眠りの底にいた。
夢も何も見ない。
静かに眠っているだけだった。
風間陽水を含め、周りを囲っている三人も少し眠くなった。
陽水自身も珍しく、一緒に眠くなっていた。
(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
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