カルテ番号 は・9(31)
院長の言葉は続く。
「人は未完成、いいえ、欠陥品かもしれません。
それは良いとか悪いとかとは別の問題ですよ。
とにかく、現実として未完成ですね。
だから、苦しみがあり、迷いがあり、戸惑いがあります。
これらが無い人間はいません。
解脱と称して、それらから解放されるという宗教は・・・
まぁ、嘘か勘違いか詐欺でしょうね。
全て解放されたら、人間の形は保てませんから」
原奈緒子は素直に思った。
悩みは、あるのが当たり前なのか。
「悩みが有る、というのは前提条件です。
生きている、と同じ前提条件です。
固有の悩みをどうするか、が取り組む相手です。
固有の悩みは縮小も消すことも出来るのですから。
でも、それを消しても、別の悩みが浮かび上がります」
院長は原奈緒子をうつ伏せにして、背中に手を当てた。
肩甲骨の真ん中。
少しすると、安心、という意味が解った気がした。
心か心臓かはともかく、安らぐのだ。
「生命力が高いと、例えば子供達ですね。
やりたい事、知りたい事、なりたい自分が幾つもあります。
原さんが、したい事が幾つもあるというのは、とても良いことですよ。
したい事が何も無い、というのとは、正反対の状態です」
(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
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