お寺のオバサンのひとりごと

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ご利益

2008年10月10日 | 仏教
 浄土真宗は、商売繁盛、病気治癒など・・・「祈願」する教えではないので、

「ふ~ん、じゃあ、『死んでからお浄土に往生して、さとりをひらいて、仏になる』という、死んでからの御利益であって、この世では何~の御利益もないのね~」と誤解されそうですが・・・
 
  蔵田了然師「門徒のたしなみ」本願寺出版社

p187にこう書かれています。

 「いのる(祈る)」ことは単純にいって、神仏に対して望むことを求めるということです。すなわち請求しなければ与えてくれないという神仏と人間の関係が一般宗教の構造といって過言ではありません。それに対して浄土真宗は神仏に「祈らない」希なる宗教です。それは阿弥陀仏よりすでに現世利益(われらの願い)が与えられているからです。与えられているのに請求することは無礼です。そこで言葉の表現においても「皆さんの健康を祈る」とはいわずに「念ずる」とか「願います」という言葉を使い、請求の言葉はつつしむのです。
コメント
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