事前になんの情報もなく読み始める。佐藤義清(のりきよ)という武士と平清盛の友情物語がつづく。義清はある女性を恋慕し、清盛は権力欲をむき出しにしていく。
で、この義清がとにかくスーパーマンで、剣も弓も乗馬も、そして蹴鞠も超一流。いったいこの人は誰なの。なにをした人なの。
西行法師でした。
そんな過去をもった人物とはつゆ知らず。しかも時代背景が保元・平治の乱。うわーしまった。日本史知らずにとってはきつい時代だ。だいたい、西行と清盛が生涯の友だったって常識なんですか。
こういう時に便利なのは、毎週大河ドラマを見ているので、その配役イメージで背景をとらえるという安直な方法。ひとつの解釈としてありでしょ。最適なのはもちろん「平清盛」。見てなかったけど(笑)。「宿神」の登場人物たちは、あの大河でこのようにキャスティングされた。
・西行……藤木直人
・平清盛……松山ケンイチ
・後白河法皇……松田翔太
・鳥羽法皇……三上博史
・崇徳上皇……井浦新
・待賢門院璋子……檀れい
・堀川局……りょう
あ、そう。さっぱりわからない(笑)。
しかしある能力をもった西行が、朝廷から武家へ権力が移っていく怒涛の時代を苦い思いを抱きながら(そして歌を詠みながら)生きていく過程はとんでもなく面白い。源平合戦は確かに派手だけれども、それ以上に保元・平治の乱は重要だったんだね。
にしても朝日新聞で一年間連載されたにもかかわらず、全然終われなかったあたり、さすが夢枕獏。書きたくて書きたくて書きたくて仕方がないんだろう。すごい膂力。
するなあ。
なんで俺観なかったんだろう。
30話あたりまでだけでもいいくらいです.
20~23話がクライマックスですね.
中井貴一のかっこよさは異常.
伊東四朗はバケモノ(ホメてます).
本領発揮の三上博史は胸焼けがするほど(ホメてます).
生き生きとした阿部サダヲ(いだてんと双璧かと).
摂関家の面々もまた濃い濃い.
前回と今回のコメントにあげた俳優陣にとって,本作品が代表作ではないかと思うくらいです.
初めの数話のやんちゃ清盛をなんとか耐えれば,
あとはぐいぐい引き込まれると思います.
じゃあ観てみるかってことにすぐには
ならないっす。
45分×50週かあ……あ、総集篇っていう手も
あるな。邪道だけど。
サントラも買い楽譜も買い・・・
中井貴一VS小日向文世,
その息子世代の松山ケンイチVS玉木宏,
三上博VS井浦新,
それはそれは濃い演技合戦が繰り広げられ・・・
井浦新,金田明夫(小日向の側近役),豊原功補(中井貴一の弟役)がとくに素晴らしく,ダイナミックかつ繊細な音楽とも相まって,何度号泣したことか.
居並ぶメンツの中で藤木西行は分が悪かったかも.
(相手の女優さんと並んだ絵のための配役ですね.)
でも歌を詠むシーンはよく覚えています.
松山清盛との友情はかなり綿密に描かれていましたよ.
この頃の小説ならば読んでみたいなあ.非常に興味がわきました.