「ハサミ男」同様、豊川悦司が彼でなければできない役を好演。あの長い手足、美しい指、枯れた声……要するに豊川は一種の“天使”なのであり、だからこそ事件に直接にコミットすることができない(あ、ネタバレ)。
三島賞受賞作家の青山真治に、いまや超メジャー東野圭吾の作品を監督させようというアイデアはいいが(平成の「犬神家の一族」を撮りませんか、とでも口説いたのだろうか)、ミステリとしては弱い。犯人は途中でまるわかりだし、そんなもんかまっていられるか、と開き直っているふうでもないのがつらい。
しかし北九州三部作と同様、青山の最大の特徴である(とわたしは勝手に思っている)映画としての“オシャレさ”は十分に感じることができる。画像のDVDのパッケージもオシャレじゃないっすか。
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